Project/Area Number |
60220012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今西 信嗣 京都大学, 原研, 助教授 (10027138)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 固体表面反応 / 負イオン / 6ホウ化ランタン / ハロゲン / ヨウ素 / 負イオン化効率 / 光解離 |
Research Abstract |
固体表面反応による原子・分子の負イオン化機構の解明、ならびにその表面イオン化反応による負イオン化効率の著しく高い負イオン源の開発を目的として、研究を行なっている。固体表面材としては、仕事関数が低く、高温で物理・化学的に安定であり、しかも表面を清浄に保てる等の理由から、6ホウ化ランタン(La【B_6】)を用いた。その負イオン化の対象元素は、電子親和力の高いハロゲン族である。 本年度は、既設の実験装置を改造し、ハロゲン族気体分子発生源、負イオン分離電磁石,光解離反応槽(ターボ分子ポンプ排気装置を本補助金で購入)、La【B_6】2次ターゲット部、負イオン検出部を設計製作し、組立てた。 まず、ヨウ素元素について、負イオン化効率の上昇につとめた。La【B_6】粉末を圧縮成型加工し、同筒型、口すぼみ型、直角入射型等のアイオナイザーを作成した。まず、アイオナイザーを高真空のもとで、約1600℃に加熱して活性化させ、1300〜1500℃の範囲で一定に保った。その後、サイクロトロンで重陽子照射した二酸化テルル試料を300℃に加熱して、ヨウ素を蒸発させ、アイオナイザーに導く。イオン引出電極の電圧を印加した場合しない場合についてヨウ素の捕集率を測定し、負イオン化効率を求めた。アイオナイザの負イオン化効率の形状依存性は目下の段階では、不明である。ただ、アイオナイザーの表面状態の影響が強いらしく、活性化処理(真空度,温度,時間等)のプロセスにより、負イオン化効率が著しく上下する。得られた負イオン化効率は最高7%であり、理論予想に較べ低いが、諸外国の例に較べると良好な結果である。 また、負イオンの光解離反応による中性粒子ビーム化についての実験も行なっている。
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