Project/Area Number |
60221011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
巽 好幸 京都大学, 理, 助手 (40171722)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 高温高圧実験 / 上部マントル / 脱水分解反応 / 元素移動 |
Research Abstract |
マントル内における流体相に伴なう元素移動は、流体相に可溶な元素の不均質分布の原因となり、地表に噴出するマグマの化学組成に大きく影響を与える。本研究では、特に効果的な流体相の移動が起こっている沈み込み帯上部マントルに焦点をあて、天然及び合成された岩石について実験岩石学・地球化学的研究を行なった。 高温高圧実験:沈み込み帯における脱水分解反応及びそれに伴なう元素移動に関する実験には、試料部容積が大きく且つ70kbar程度までの圧力を発生する高温高圧実験装置が必要である。このために、複動式プレスを新たに設計・製作した。本装置で、100kbar,2000℃の温度圧力条件が、常時再現できる。 上部マントル条件下で脱水分解する鉱物の内で、含水量が多く存在度も高い蛇紋石について、新設の高温高圧実験装置を用い、脱水分解曲線・分解に伴なう元素移動度を決定した。注目した元素は、噴出するマグマにおいて最も顕著な地域的変化が認められる液相濃集元素である。その結果、蛇紋石の脱水分解に伴なって放出される流体相によって、イオン半径の大きな液相濃集元素がより多量に移動する事が判明した。 沈み込み帯火山岩の地球化学:沈み込み帯マグマは、始源的マントル物質に流体相が添加されて形成されたと考えられる。地表で採集される火山岩組成から、その起源物質であるマントル組成を求める方法を新たに開発し、この解析法を用いて、沈み込み帯及び始源マントルの化学組成を求めた。両者の比較から、流体相中にはイオン半径の大きな液相濃集元素がより濃集することが明らかになった。 上述の2つのアプローチは完全に整合的な結果を与える。今後は更に、他の含水鉱物・含炭酸鉱物について高温高圧実験を行ない、地球進化の各過程における元素移動を議論する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)