単層培養甲状腺細胞によるチログロブリンおよびチロキシン分泌のカルシウムによる調節
Project/Area Number |
60223007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
近藤 洋一 群馬大学, 内分泌研, 助教授 (70008598)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 甲状腺 / 培養細胞 / カルシウムイオン / 甲状腺刺激ホルモン(TSH) / 甲状腺ホルモン |
Research Abstract |
甲状腺のホルモン合成分泌機構には二様のカルシウムイオンの効果が知られていた。一つはチログロブリンのヨウ素によるホルモン合成反応が細胞外液のカルシウムイオンの存在下甲状腺刺激ホルモン(TSH)により促進されること、一つはヨウ素化チログロブリンの水解で生ずるチロキシンなど甲状腺ホルモンの分泌が細胞外液のカルシウムイオンによって抑制されることである。本研究では、これらの現象の関係を明らかにし、甲状腺細胞のホルモン生成調節機構におけるカルシウムイオンの役割をあきらかにする目的で、培養甲状腺細胞内外のカルシウムの動態をしらべた。 1.単離したブタ甲状腺細胞にカルシウムイオンにより蛍光を発するキレート剤を導入し、相対蛍光強度から細胞内カルシウムイオン濃度を測定した。TSHを培養液に加え培養すると1日後よりカルシウムイオン濃度が高まり、コントロールの約2.5倍100nMで安定する。この間に細胞は袋状構造(瀘胞)を再構成する。 2.上記培養細胞は洗浄後高濃度TSH(【10^(-6)】M)やアセチルコリンにより、カルシウムイオン濃度が低下する。同時にホルモン合成活性も低下する。後者はTSHの反対効果としてしられているが、カルシウムイオン濃度低下との関係はあきらかでない。 3.極性ある甲状腺の両極で行われるホルモンの合成と分泌機構に対する細胞外カルシウムイオンの影響を分離検討するため、培養器中間をミリポアフィルターでしきり、一面にコラーゲンを塗布した上に細胞を単層培養した。コラーゲン側細胞外液にカルシウムイオン存在下TSHを加えるとホルモン合成が高まる。反対側外液におけるTSHとカルシウムイオンの変動はホルモン合成に影響しない、カルシウム依存性TSH受容機構の局在性をうかがわせた。この条件での細胞内カルシウムイオンの変動は現時点で結論が得られていない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)