Project/Area Number |
60223028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
安増 郁夫 早稲田大学, 教, 教授 (10063421)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ウニ胚発生 / 【Ca^(2+)】とりこみ機構 / カルモデュリン依存性【H^+】放出 / 【Ca^(2+)】陰イオン交換 / 培養小割球 / ウニ骨片形成 |
Research Abstract |
ウニ胚発生過程での【Ca^(2+)】のとりこみを【^(45)Ca^(21)】を用いて測定した結果は、未受精卵では極めて低く、ほとんど零に近く、受精後数分間は高まり、その後末受精卵レベルに低下して、十数時間は低いままである。そして、その後原腸形成開始と共に高まる。この【Ca^(2+)】のとりこみは、【Ca^(2+)】アンタゴニスト及び陰イオン輸送阻害剤で阻害される。従って、【Ca^(2+)】チャンネルを通じてとりこまれ、【Ca^(2+)】流入はアニオン流入と共役して電気的中性を保っていると考えられる。 1)本年度は原腸形成期における【Ca^(2+)】とりこみが特に【Cl^-】流入と共役しているように見えるのは、骨片へのCa【CO_3】沈着に必要なH【CO(^-_3)】と【Cl^-】の交換が【Cl^-】輸送阻害剤によって阻害された結果Ca【CO_3】の沈着が停止し、【Ca^(2+)】のとりこみが減少することを見出した。 2)骨片形成期において、Ca【CO_3】の沈着は【Ca^(2+)】の流入、【Ca^(2+)】のミトコンドリアなど細胞内オルガネラによる濃縮、【4_2】-ブリン系による運般、骨片小胞への放出、そして細胞内での【CO_2】とH【CO(^-_3)】へのカーボニックアンヒドレースによる生成、【Cl^-】,H【CO(^-_3)】ATPaseによる小胞への放出によってCa【CO_3】の沈着がおこり、その際、【H^+】の細胞外への放出が必要であることを見出した。 3)培養小割球からの骨片形成に伴う虚足の形成は、【Ca^(2+)】のとりこみ阻害による【Ca^(2+)】濃度低下で阻害されることを見出した。 4)受精直後におこる【Ca^(2+)】のとりこみ又は細胞内【Ca^(2+)】濃度の増加によって、青酸不感性呼吸及び【H^+】の放出(カルモデュリン依存性【Na^+】/【H^+】交換であることを見出している)が引きおこされることを見出した。 5)Dimethyl sulfoxide、アラキドン酸、メリチンによる未受精卵の【Ca^(2+)】流入促進、又はfree[【Ca^(2+)】]濃度が増加する可能性を見出し、現在検討中。 6)卵内の[【Ca^(2+)】]濃度増加をミトコンドリアの【Ca^(2+)】とりこみ阻害により引きおこし、カルモデュリン依存性の【H^+】放出(【Na^+】/【H^+】交換)を引きおこした。
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