Project/Area Number |
60227015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
向井 常博 佐賀医科大学, 医, 助教授 (40108741)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | アルドラーゼ / 溶血性貧血 |
Research Abstract |
アルドラーゼ欠損でおこる先天性疾患、アルドラーゼA型欠損症、B型欠損症の原因を明らかにすべく、本年度は正常ヒトB型ゲノム遺伝子の構造解析と、ヒトA型アルドラーゼ欠損症の解析を行なった。先ずB型ゲノム遺伝子を解析するために、すでに得ているB型cDNAをプローブに用いて、R.Lawnらにより作成されたヒトDNAライブラリーをスクリーニングし、7個のクローンを得た。得られたクローンの制限酵素地図作成、B型cDNAとのサザーン・ハイブリダイゼーションによりこれらのクローンはcDNAの5′端から3′端までカバーシ、イントロンーエクリン構造をもつ遺伝子であることが推定された。そこで5′隣接領域1,000ベース、3′隣接領域200ベースを含む、遺伝子の全エクソン部分とそれに接するイントロンの一部の塩基配列を決定した。その結果遺伝子は全長15キロベースにおよび、9つのエクソンからなっていることがわかった。ついで転写開始点をSlマッピングにより決定したところ、3ヶ所存在することがわかった。次にA型欠損症の解析であるが、三輪らの報告した溶血性貧血を伴った赤血球アルドラーゼ欠損症の解析を行なった。赤血球ではA型が発現していることがわかっているので、先ず患者リンパ球の形質転換を行い、遺伝子の供給を容易にすべく株化を試みた。株化したリンパ球から粗抽出液を調製し、セルロースアセテート膜による電気泳動を行なったところ、正常と較べて明らかに活性は低く、しかも抽出液の熱処理により活性はほとんど検出できなくなることがわかった。これらは患者赤血球でみられた結果と一致した。一方RNAを抽出しノーザンブロッティングを行い、A型mRNAはコントロールと較べて、サイズは同じであるが含有量がヤヤ少い結果が得られた。今後cDNAクローニングも含めて、変異部位を同定する予定である。
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