先天性オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症の分子遺伝学的解析と胎内診断への応用
Project/Area Number |
60227019
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
児玉 浩子 自治医科大学, 医, 講師 (00093386)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 先天性オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症 / 無細胞合成系 / サザンブロット / DNA診断 |
Research Abstract |
先天性オルニチン・トランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症の分子遺伝学的検討を行った。方法1)2例の女児患児肝(OTC活性、C.R.M.低下例)で無細胞蛋白合成系によりRNAからOTC前駆体合成過程を検討した。又プロセシング操作によりOTC前駆体からOTC合成過程を調べた。2)DNA診断法の検討。正常人、患児白血球よりDNAを分離し、制限酵素(Msp【I】,Hind【III】,EcoR【I】, )で切断、電気泳動、サザンブロットを行ない、【^(32)P】およびビオチンラベルラットOTCcDNAとハイブリダイゼーションをして、ヒトOTC遺伝子のポリモルフィズムを調べた。結果および考察:図1に肝RNAからin vitroで合成されたOTC前駆体を示すが、P1では正常のOTC前駆体にうすいバンドのみ、P2では2本のバンド(1本は正常、1本は分子量3万)がみられた。この異常OTC前駆体はプロセシングをうけなかった(図2)。すなわち、OTC蛋白のない例の中にも、異なるタイプがあることを明らかにした。DNA診断に関しては、ビオチン標識の感度を検討した結果、【^(32)P】に比べ1/10以下の検出能しかなく、遺伝子診断には、現在のビオチン標識は使用できないと結論した。今回用いた制限酵素では、OTC遺伝子にポリモルフィズムは見られなかった。今後、種々の制限酵素、ヒトOTCcDNAを用いて、ポリモルフィズムの検出、DNA欠失例の検討を行なう予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)