Project/Area Number |
60420051
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
結晶学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 通義 東北大, 理学部, 助教授 (90004291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三井田 陸郎 東北大学, 理学部, 助手 (10004376)
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Project Period (FY) |
1985 – 1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥34,000,000 (Direct Cost: ¥34,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥25,000,000 (Direct Cost: ¥25,000,000)
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Keywords | 電子回折 / 結晶構造 / 微少領域解析(マイクロアナリシス) / 準結晶 / 空間群 / 格子欠陥 / 積層欠陥 / 転位 / 結晶構造解析 / 微少領域 |
Research Abstract |
1)動力学的手法による構造解析を進めるために、コンピュータープログラムの開発・整備を行った。とくに、CBED図形のシミュレーションを精度よく、かつ能率的、廉価に出力できるプログラムを開発した。鋭い高次ラウエ帯反射線を精度よく再現することが重要な問題点で、現在も改良を加えている。このプログラムを用いて、Fe【S_2】の動力学的消衰効果の検討を行った。 2)CBED法による格子欠陥の同定法を開発する機運が世界で高まった。当方も、この緊急を要する課題に取り組んだ。積層欠陥の変位ベクトルとその符号を決定する方法を明らかにした。次に、転位のバーガースベクトルの決定を行った。この方法をさらに進めて、転位対,転位ループ,50〜60【A!○】の積層欠陥を伴うSi,GaAsの拡張転位の同定を行った。これらの方法には、我々の開発した大角度法を用いた。大角度図形では、位置の分解能と角度の分解能が同時に与えられる。従来の電顕像を用いる方法では空間分解能だけしか得られないので、今回のCBED法は欠陥の同定に、より夛くの情報量をもたらし、一層、強力な手段であることが判明した。 3)試料表面に平行で、入射電子線に垂直な映進面の検出は、従来、困難なものとされてきたが、この映進面の容易な同定法を開発した。 4)最近、準結晶という新らしい秩序相が現われ、構造的、物性的研究が急を告げている。我々はCBED法によって、正20面体の対称要素が準結晶に存在するかを調べた。これらの対称要素は準周期的にしか並んでいないにも拘らず、それらの対称性がCBED図形にあらわれることをみい出した。今後は、高次元結晶学の理解とその利用がさけられなくなった。 5)典型的二次相転移物質SrTi【O_3】の空間群をCBED法で再検討した。高温超電導物質Ba【Pb_(1-X)】【Bi_X】【C_3】の空間群を明らかにした。
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