Project/Area Number |
60440048
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
金子 好宏 横浜市大, 医学部, 教授 (00045907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬底 正司 横浜市立大学, 医学部第2内科, 助手 (10171349)
松川 俊義 横浜市立大学, 医学部第2内科, 助手
宮島 栄治 横浜市立大学, 医学部第2内科, 助手
栃久保 修 横浜市立大学, 医学部第2内科, 助教授 (30046099)
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Project Period (FY) |
1985 – 1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥12,300,000 (Direct Cost: ¥12,300,000)
Fiscal Year 1986: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 1985: ¥8,500,000 (Direct Cost: ¥8,500,000)
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Keywords | 交感神経活動電位 / 圧受容体反射 / 本態性高血圧症の成因 / 血圧調節 / 血漿ノルエピネフリン濃度 / 硫酸アトロピン / カルシウム拮抗剤 / 微小神経電図法 / 本態性高血圧症 / 微少神経電図法 / 血漿レニン活性 / 血管反応性 |
Research Abstract |
本態性高血圧患者の交感神経活動電位に関する知見は世界的にもまだ極めて乏しい。われわれは、微小神経電図法により無麻酔の患者において交感神経活動電位の記録に成功し、昭和60年度には、高血圧患者と正常血圧者との比較、フェニレフリンまたはニトログリセリン投与時の変動について成果を得た。今年度は、この昨年度の研究をさらに症例教を加えて再検討した結果、1.安静時の筋交感神経活動電位(MSA)は、操作により変動が大きく再現性が乏しい。従って高血圧患者と正常血圧者との間で有意差を認め難い。2.フェニレフリン投与による昇圧時のMSAの抑制は、確かに高血圧患者で有意に小であるが、ニトログリセリン降圧時のMSAの増加は、高血圧患者と正常血圧者との間で有意差を認め難い、という結論になった。3.本年度の新しい成果として、等尺性運動及び寒冷負荷時、MSAは亢進を示した。一方、精神的負荷(計算)ではMSAは抑制された。4.これらの場合及び薬物による血圧変動時、MSAの変化は、同時に測定した血漿ノルエピネフリン濃度の変化と有意な相関を示したが、血漿レニン活性の変化とは有意な相関を示さなかった。5.これらの血圧変動時、圧受容体を介するMSAの変化と心拍数の変化との関係を検討した結果、両者の間に解離があることが示された。従って、圧受容体反射を心拍数の変化だけから結論することはできないことになる。6.硫酸アトロピン静注により副交感神経系を遮断した場合、MSAは有意に減少することを明らかにした。7.また中枢性交感神経抑制剤グアンファシンの静注により、MSAは著明に減少した。一方、【Ca^(++)】拮抗剤ベラパミル、β遮断剤の静脈内投与によりMSAは亢進することを明らかにした。以上の如く、交感神経系に影響を与えると考えられる諸種の刺激負荷によるMSAの影響を明らかにし、また本態性高血圧症における高血圧の維持に、圧上昇時における交感神経活動の調節異常が関与する可能性を示唆した。
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