Project/Area Number |
60520008
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fundamental law
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Research Institution | Ibaraki Christian Junior College |
Principal Investigator |
森 謙二 茨城キ短, その他, 教授 (90113282)
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Project Period (FY) |
1985 – 1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1986: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 同族 / 家格 / 身分階層制 / 本百姓 / 入会権 / 総墓制 / 家 / 共同体 |
Research Abstract |
清内路村調査(長野県)については二度にわたり計11泊13日の日程で行なった。この調査によって、写真・コピー等約5千枚を超える地方文書を収集することができた。これらの資料は現佐整理中であるが、さしあたり次のような新しい知見をえた。(1)下清内路は本家分家が一つの墳墓を共有している(総墓制)が、本家分家の間には支配服属の関係はみられない。(2)しかし、下清内路のなかでは家の階層差は明確に意識されている。もっとも、特定の家が特定の家を従属させるという構造は見られない。(3)ムラの共同体的規制は著しいものがあり。水呑百姓の本百姓(小前百姓)の格上けや格下けをムラ自体が行ない。明治以降においてもムラの制裁の一つとして共有権の剥奪が行なわれている。 琴丘町(秋田県)調査は5泊6日の日程で行われた。この調査ではほとんどがヒアリング調査であったが、次のような知見をえた。(1)ムラ(共同体)が同族の連合体であり、共有権の取得が同族集団への帰属によって決められている。(2)ムラを構成する同族集団は相互に平等である訳ではなく、特定の同族集団が他の同族集団を支配することがある。(3)ムラのなかでは、同族集団の長が村役人層を独占しているケースが多い。 現在、これらの資料を整理中であるが。今後の計画は次の通りである。清内路村についてはほぼ資料もそろっているので、整理された資料に基づいて若干のヒアリング調査を行い、小冊子としてまとめる予定である。また、秋田調査については他の地区も含めて資料(文書)の収集を行った上で、まとめたい。
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