Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1987: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1986: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本年度の研究の第1は, 前年度までに開発した有限要素専用計算機のハードウェアについて, ファームウェア部の改良を実施した. 本来は, ハードウェアのデータ転送用バスに問題があるのであるが, 費用上の問題で, この改良は実施されなかった. ファームウェアの改良により若千の性能の改良をみることができた. 第2に, この演算装置を用いて, 浅水長波方程式と平面弾性体方程式とに対する有限要素解析を実施した. 特に本演算装置の特徴を最も生かすためのアルゴリズムの作成を実行している. 浅水長波方程式の解析に対しては, 2段階陽的有限要素法を用いる方法により, 次の点を中心に検討を行っている. 陽的演算においては, 要素ごとに作成された係数行列と流速及び水位との積を求める演算が計算時間の大半をしめることになる. この演算を演算装置により, 最も効率良く解析する方法を開発した. 平面弾性体方程式については, 共役勾配法による解折方法を用いるアルゴリズムを検討した. 第3に, 以上開発されたアルゴリズムを用いて, 解析専用装置の計算効率の検討を実施した. 特に, 演算プロセッサーの個数と計算時間との関係に重点を置き, 調査検討を行った. この結果, 演算プロセッサを用いた場合と, そうでない場合では, 演算効率が5.7倍に向上することが確認された. しかし, 演算プロセッサーの個数を4個以上に増加させても, それ以上の効率は得られていない. 第4に, 大型コンピュータによって, 演算プロセッサーに最も適するアルゴリズムの検討を実施した. この結果, 要素ごとのマップの作成による方法が, 最適であることが判明した. 第5に, これらのアルゴリズムを流体解析に拡散応用した. 流体解析は, 非線形解析となるが, 本研究によって開発されたアルゴリズムは, 非線形解析についても, 有効であることが確認された.
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