Project/Area Number |
60850001
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 伝次郎 東北大, 理学部, 教授 (50004239)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 雅夫 日本電子株式会社, EO技術本部EM技術課, 主任
関口 隆史 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00179334)
|
Project Period (FY) |
1985 – 1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | 位相差電子顕微鏡法 / 透過型走査電子顕微鏡 / ローレンツ電子顕微鏡法 / 磁区観察 / 磁壁 / 磁化分布 |
Research Abstract |
本研究は市販の透過型200kV走査電子顕微鏡を用いて位相差電子顕微鏡(DPC-STEM)法による磁区観察を可能にすることを目的とする。前年度はこの方法の位置分解能を向上させるため、試料位置で対物レンズの磁界がシールドされ、かつ、電子プローブ径を最小約100【A!゜】とする対物レンズ・ポールピースの設計、試作を行った。 本年度はまずこのポールピースの性能テストを実施し、第1コンデンサーレンズを弱励磁から強励磁に変えた場合について対物レンズの電流値(AT)を変化させてプローブ径を測定した。その結果、最小のプローブ径を得るための最適値に近い電流値、6580AT、でプローブ径は80〜100【A!゜】であった。これはレンズ計算の結果に近い。しかし、プローブ径を100【A!゜】程度まで小さくすると当然のことながら電子線強度が減少するが、これは検出器、信号処理の検出感度向上によって解決することとし、次に位相差像信号処理回路の設計、試作を行った。この装置は、プローブを試料上で走査し、磁性体試料中の磁区の存在による電子線の位相のずれを含む信号を四分割Si検出器で受け、各象限が受ける信号をプレアンプおよびメインアンプで増幅し、シグナルミクシングおよびイメージセレクターによって各信号の加減算および除算を行ってSTEM像に磁区コントラストを画かせる機能をもつ。試作した本装置および前述の対物レンズポールピースを用いて、すでに、DPC-STEM法によりCo-Fe合金単結晶における複雑な磁区像を得た。代表的な強磁性金属であるFe,Co,Co-Fe等について磁区観察を行い、特に磁壁幅を試料厚さの関数として精密に測定することが本研究の究極の目的であり、現在その測定を実施中である。
|