Project/Area Number |
60850049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
酒井 洋輔 北海道大学, 短大, 教授 (20002199)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | エキシマレーザ / 紫外光予備電離 / 予備電離機構 / 真空紫外光 |
Research Abstract |
紫外線予備電離型横方向放電励起(TEA)エキシマレーザは、大気圧以上の気圧下で予備電離用電極及び主放電電極間で高エネルギー密度の放電を起すため、レーザ媒質の劣化が激しい。特に、ArFやArClを利用したものは、数十回のパルスレーザ発振を行うと出力光が、数十%低下することが知られている。予備電離の役割は、媒質の高エネルギー密度グロー放電を安定に形成することにあると考えられるため、本研究は予備電離をレーザ媒質と隔離された空間で行い、そこから発する紫外光のみを主放電空間に供給し、均一なグロー放電を得ようとするものである。そこで、予備電離空間を単結晶アルミナセラミックス管(光の透過特性は波長150nm以上で90%)で主放電空間と分割し、まず安定で出力の高い発振が得られているXeClで発振実験を行った。セラミックス管を使用する前は、出力は約30mJ/【cm^2】であったものが、使用後(予備電離、主電極印加電圧不変)には約3mJ/【cm^2】に減少した。この原因として、1.セラミックス管により紫外光の透過量が減少した。2.予備電離による150nm以下のエネルギーの高い光がしゃ断された。3.管に電荷が蓄積し、主放電に悪影響を与えた等のことが考えられる。Neガスの火花放電により1nm程度の特性X線が発生するという報告もあるため、本予備電離からも150nm以下の高エネルギー紫外光が発生し、これが主放電空間のガスを電離するとともに、また陰極からの光電子注入が、均一な放電を維持しているものと考えられる。従って、今後研究の目的である媒質の長寿命化のためには、予備と主放電隔壁に構成ガスの電離確率が最大になる100eV程度に対応する波長の光を透過する材料の開発が必要となる。また、隔壁に蓄積した電荷が主放電にどのように影響するか等についても検討する必要があると思われる。
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