転移形成にかかわるがん細胞と宿主細胞の相互作用に関する研究
Project/Area Number |
61010008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橘 武彦 東北大, 抗酸菌病研究所, 教授 (50076973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹永 啓三 千葉県がんセンター, 研究所, 主任研究員
細川 真澄男 北海道大学, 医学部, 助教授 (20001901)
石丸 靖二 熊本大学, 医学部附属病院, 助教授 (90040245)
明渡 均 大阪府立成人病センター, 研究所, 所長
木全 弘治 名古屋大学, 理学部, 助手 (10022641)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥15,600,000 (Direct Cost: ¥15,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥15,600,000)
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Keywords | 癌転移 / 肺転移 / リンパ節転移 / 癌-宿主相互作用 |
Research Abstract |
癌転移の各相にかかわる癌細胞側の形質と宿主細胞側の要因の相互作用に関する主な研究成果は次の通りである。1 高転移性乳癌細胞のヒアルロン酸合成のコア蛋白質として宿主の血清85KD因子が役割をもつことがわかった(木全)。2 ラット腹水肝癌細胞相互の結合に与る因子に対する抗体と反応する成分が、ラットおよびヒト脳腫瘍組織に存在し、分化型腫瘍では陽性、浸潤性の未分化型腫瘍では微弱陽性-陰性、しばしば髄液腔内撒布をおこす腫瘍では陰性であった(石丸)。3 基質膜成分ゲル上でのB16メラノーマ亜株の走化性はこれら腫瘍の肺転移刑成能と相関を示した(居石)。4 皮下移植によってリンパ節、肝、脾、卵巣、腎などに広汎に転移するBALB/oマウス自然発生肉腫から、浮遊増殖系と附着増殖系の2細胞株を分離した。2株とも親株と同じ転移能を示し、発現刑質から非胸腺型T細胞リンパ肉腫と同定(鶴尾)。5 薬剤による可逆的転移能の促進は、カテプシンB活性やプラスミノゲン活牲化因子産生増強と共に、細胞の接着性の顕著な増加が大きな意義をもつことがわかった(竹永)。6 ラット漿膜単層培養系によるin vitroの癌細胞浸潤およびin vivoの腹膜浸潤を選択的に阻止する因子がラット正常肝の酸エタノール抽出物に存在することを見出した(明渡)。7 昇圧や降圧に対する自動調節能を欠如する腫瘍血管の特性を利用し、転移巣のCxT(薬剤濃度x滞留時間)を選択的に増大させることが可能となった(鈴木)。8 マウス自家癌原発巣切除後の肺転移は1L2投与と化学療法の併用により低下した(細川)。9 マウスLewis腫瘍原発巣切除後の髄伴免疫に、腫瘍特異的脾T細胞が関与する成績を得た(小倉)。10 MM48乳癌細胞の局所および所属リンパ節転移の抑制は、免疫L yt-1細胞単独の腹腔内移入では不十分で、同時に照射MM48腫瘍細胞の投与が必要であった(橘)。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)