Project/Area Number |
61010018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉倉 広 東大, 医学部, 教授 (60012754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 秀利 東大, 医科研, 助手 (60101119)
丹羽 太貫 広島大, 原医研, 助教授 (80093293)
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Project Period (FY) |
1986 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
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Keywords | Fv-4 / BPV / テラトカルシノーマ / 内在性 / レトロウイルス |
Research Abstract |
ウシパピローマウイルスに真核細胞プロモーターを欠くネオマイシン耐性遺伝子を組み込み、この組み換え体を染色体外に有する様なマウス細胞を作製した。この細胞にマウス白血病ウイルスを感染せしめ、プロモーター挿入のモデル実験系の作製を試みた。レトロウイルス感染によりパピローマウイルスDNAの再編成が検出されたが、プロモーター挿入は認められなかった。HTLV-1のHL60への感染実験で5′側の特異的な欠損とpXの保存が認められ、レトロウイルスの組み込みが5′側3′側均一でない可能性が示唆された。テラトカルシノーマにおけるモロニー白血病ウイルスの感染実験で、従来ウイルスの内在化(遺伝子非発現)が認められて来たが、これに細胞レプレッサー様蛋白が関与している事が示唆された。この蛋白質は染色体外ウイルスコピーには作用が少なく、この結果、感染後一時的なウイルスRNAの発現を認める。一旦染色体にウイルスDNAが組み込まれると、強い抑制が見られる。Fv-【4^(γ/-)】のマウスはエコトロピックウイルスに強い耐性を示すが、これは内在性のマウスレトロウイルスのenv遺伝子の発現によると考えられて来た。この遺伝子座そのもの、あるいはそれに強くリンクしていると考えられるDNAクローンを得、このDNAのマウス細胞への導入によりFv-【4^(γ/-)】の表現型が得られるか否かをチェックした。このクローンはpolの一部、エンベロープ、LTRの構造をもつ。上流の細胞染色体DNAにつながったものをFv-【4^(S/S)】のマウス細胞に導入すると、Fv-【4^(γ/-)】のマウス細胞と同様な表現型になり、分離された遺伝子はFv-【4^γ】遺伝子座そのものと考えられた。このクローンをプローブとして種々の組織における遺伝子の発現を調べた処組織特異性は特に認められなかった。
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