ヒト腫瘍に発現するアリーエン(alien)抗原の基礎並びに臨床的研究
Project/Area Number |
61010023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
狩野 恭一 東大, 医科学研究所, 教授 (80152825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内貴 正治 北海道大学, 獣医学部・家畜生化学教室, 助教授 (10020752)
粕川 禮司 福島県立医科大学, 第二内科学教室, 教授 (80045632)
森岡 恭彦 東京大学, 医学部・第一外科学教室, 教授 (10048952)
山口 宣生 東京大学, 医科学研究所・ウイルス研究部, 教授 (90012723)
加藤 四郎 大阪大学, 微生物病研究所・感染病理研究部, 教授 (90029752)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥15,500,000 (Direct Cost: ¥15,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥15,500,000 (Direct Cost: ¥15,500,000)
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Keywords | 腫瘍膜糖鎖抗原 / alien腫瘍抗原 / P-B抗原 / H-D抗原 / 異好性抗体 / NeuGC / GD3(NeuGC-NeuGC) / GD3(NeuGC-NeuAC) / ヒトモノクローナル抗体 |
Research Abstract |
1.lprマウスで加令と共に異常増殖リンパ腫を形成するT細胞をFACS(99.5%)で分離し、膜糖鎖抗原の発現異常,(P-B消失とF発現,)と機能異常であるIL2反応性と産生能の欠落がmRNAの発現制御のディフェクトによることを証明した。次にEia+Elbで導入したF陽性腫瘍の宿主をF抗原で免疫しF腫瘍退行をみとめ、この抗腫瘍効果が宿主のF抗体産生能に依存することを明らかにした。 2.各種腫瘍組織における抗原の発現と抗原分子種の分離と構造決定を試みた。FACSによる細胞レベルの解析では、黒色腫株6例全てがPB及びH-D抗原強陽性パターンを示した。新鮮原発巣3例と転移巣6例から分離した黒色腫細胞6同様の陽性パターンを示した。ABC法による組織レベルの検索では、大腸癌(45%),黒色腫(90%),細胞膜腫(100%)の陽性率であった。抗原構造の決定は新たに開発した2dTLC/immunostuiningをdensitometryを使った定量法を用いた。腫瘍に発現する酸性糖脂質のH-D抗原は次の構造をもつことが明らかとなった:大腸癌:GM3(4-【0!_】-AC-NeuGC),黒色腫:GD3(NeuGC-NeuGC),及びGD3(NeuGC-NeuAC),両者に共通なもの:GN2(NeuGC)。次にH-D抗原決定基のキイ分子であるNeuGCの物理化学的同定・定量をGas chr.-Mass fragmentgraphyを用いて試み、胃癌(7/9),肝癌(1/2),乳癌(2/3)及び腸癌,肺癌,リンパ腫の全例にNeuGCを40-180pgのレベルで検出した。 3.対応するヒトモノクローナル抗体産生のために先づ各種疾患々者の抗体産生を調べ、IgGH-D抗体は慢性肝炎(28%),黒色腫(42%)及び肝癌(40〜70%)にみい出した。これらの抗体産生細胞をimmortalizeする目的で、従来のEBV法の他にSV40Ori-DNAのtransfectionを試み、IgG及びIgMを7ケ月に亘って10-20μg/ml/day産生し続ける細胞群を得た。現在これらの細胞のtriple hybridomaによるrescue-fusionとクローニングを試みている。以上これらの抗原を指標とする特異免療法開発のための基礎情報が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)