T細胞リンパ腫に於ける多様性発現の細胞生物学的背景
Project/Area Number |
61010101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
須知 泰山 愛知がんセ, その他, その他 (30163033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 龍三 愛知県がんセンター研究所, 化学療法部, 室長 (20142169)
菊池 昌弘 福岡大学医学部, 病理学第1講座, 教授 (80078774)
浦野 順文 東京大学, 医学部・病理学教室, 教授 (20009989)
若狭 治毅 福島県立医科大学, 病理学第1構座, 教授 (30004568)
花岡 正男 京都大学, ウイルス研究所・病理, 教授 (30027304)
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Project Period (FY) |
1984 – 1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥12,100,000 (Direct Cost: ¥12,100,000)
Fiscal Year 1986: ¥12,100,000 (Direct Cost: ¥12,100,000)
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Keywords | T-cell lymphoma / Angio-immunoblastic lymphadenopathy / Immunoblastic lymphadenopathy / Ki-1 lymphoma / polymerase α |
Research Abstract |
本研究班は多彩な病像を呈するT細胞リンパ腫各型の増殖細胞の本質を明らかにしてTリンパ腫のスペクトルを系統的に理解することを目的とする。 本年度得られた成果は次の如くである。 1.従来前リンパ腫性病変と見做されてきた血管免疫芽球性リンパ節症AILDにつき以下の点を明らかにした。(1)本病変を呈した11症例に対してT細胞受容体TCR及びグロブリンIg遺伝子Tβ,JHの再構成をSouthern Blot法により検索した結果9例にTCRβの再構成を観察し(上田)、この型の病変は全体としてT細胞腫瘍乃至それを指向する病変であることを示した。ただそのうち1例においてはTCRβとJH共に再構成を示し、且つ軽鎖IgK遺伝子の再構成をも伴っていた。(2)増殖核マーカーとしての抗polymeraseα抗体と各種リンパ球膜抗原に対する抗体との二重染色を行い本病変9例中7例はヘルパーT(【T_4】+)細胞が、2例はサプレッサーT(【T_8】+)細胞が増殖の主体を占め、特に【T_8】+優位症例では増殖性【T_4】+細胞も存在することを示した(並川)。(3)本病変中には樹枝状細網細胞DRCの増殖巣が著明に認められること(難波)、及びKi-1陽性の大型細胞がみられること(菊池)。 2.ATL発症に関与する遺伝子産物の解析やATL細胞の組織化学的同定に有用と思われる下記の単クローン抗体を開発した。(1)HTLV-1ウイルスのpX遺伝子産物に対する単クローン抗体NCC-pX-1G(渡辺)。(2)ATL細胞が発現する或る種の非ウイルス性抗原に対する単クローン抗体FTF148を作成した(花岡)。現在実際の症例につき有用性を検討中である。 3.ホジキン病のR-S巨細胞に特異的な抗体Ki-1陽性細胞より成る非ホジキンリンパ腫12例を検索し得て(T6例,non-T non-B4例,B2例)、中にATLA陽性5例を含み、T細胞性のものは他の型より高令で、高比率に節外臓器発生を認めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(20 results)