非定型性白血病の治療法の確立に関する基礎的臨床的研究
Project/Area Number |
61015037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内野 治人 京大, 医学部, 教授 (40034615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶌 政郎 京都大学, 医学部, 助手 (10171688)
笹田 昌孝 京都大学, 医学部, 助手 (30144364)
澤田 博義 京都大学, 医学部, 講師 (30093248)
吉田 弥太郎 京都大学, 医学部, 講師 (80064525)
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Project Period (FY) |
1986 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 非定型性白血病 / Myelodisplastic symarome(MDS) / Ara-C少量療法 / 活性vit【D_3】 / 血中濃度 / HL-60細胞 / 分化 |
Research Abstract |
1まず非定型性白血病を主とする急性非リンパ性白血病(ANLLと略)未治療26例、多剤併用施行例17例、及びMDS12例に対するAra-C少量療法の臨床効果を検討し下の結果を得た。(1)未治療のANLLに有効で、FAB分類の【M_1】,【M_2】に高い寛解率(70%,85.7%)を得た。寛解,非寛解症例間に骨髄のNCC,芽球百分率、芽球実数に有意の差を認めない。一方、既治療例では寛解率は低い(29.4%)。寛解期間は、未治療例では3〜17カ月(中央値8カ月)、既治療例では8〜23カ月(中央値12カ月)であった。生存期間は全例、寛解症例、非寛解症例順に未治療例16カ月,22カ月,4カ月(寛解、非寛解の差は有意P=0.0005)、既治療例4カ月,23カ月,3カ月(寛解,非寛解の差は有意P=0.0072)であった。(2)MDS症例に対しては、完全寛解、12%,不完全寛解、50%であった。寛解期間は2〜12カ月(中央値6カ月)、生存期間は全例,寛解,非寛解期間別に31カ月,31カ月,6カ月(寛解,非寛解の差は有意でないP=0.1439)であった。上記の結果からAra-C少量療法は、未治療の非定型性白血病に有効性が示されたがMDSに対する有効性は更に多数例の検討が必要である。2MDSに対する有効な治療を開発する為1α(OH)【D_3】(9μg/day)Ara-C少量(10mg/【m^2】SC twice a day)併用療法の臨床的有用性を少数例につき検討した。上記の3日投与,4日休薬を繰り返すことにより5例中3例に寛解を得た。上記投与法により1α25【(OH)_2】【D_3】の血中濃度は3〜4日目に100〜120Pg/mlとなった。3各種分化誘導剤の分化能を増強する因子についてHL-60細胞を用いて検討し、細胞内Ca mabilizationを抑制する高濃度verapamilやTMB-8、又、protein kinase C活性阻害剤であるstauro sporineが分化増強効果を示すことを見い出した。4HL-60細胞の分化誘導機構をcommitmentとphenotype expressionの時期に分け観察し、commitmentを生ずる細胞内因子の存在について報告した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)