深在性腫瘍の温熱療法における加温効率と測温方法の改善に関する研究
Project/Area Number |
61015038
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 正治 京大, 医学部, 助教授 (00026931)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 一成 京大, 医, 助手
平岡 眞寛 京大, 医, 助手 (70173218)
真辺 忠夫 京大, 医, 講師
西台 武弘 京大, 医, 講師 (70093292)
|
Project Period (FY) |
1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 温熱療法 / 深在性腫瘍 / 腫瘍動脈塞栓 / DSM / 血流一時遮断 / 水晶温度計 / 埋込み型温度計 / 無線式温度計測 |
Research Abstract |
浅在性腫瘍に比較して、深在性腫瘍の温熱療法には多くの問題が残されている。そのうち、1:加温効率の低い深在性腫瘍の血流を一時遮断することに上って、加温効率を高める,2:水晶振動子埋蔵の温度センサーを組織内に埋込み、無線式に温度を計測する,などの2点に問題を絞って研究した。 1.血流は加温組織を冷却し、温度上昇を妨げる大きな因子である。血流を永久に遮断する方法では、数回〜十数回の加温に併用する化学療法や放射線治療にとって不利である。従って、加温時にのみ一時的に遮断する方法として、degradalale starch microspheres(DSM)を用いた。先ず、ミニブタ正常肝を対象としてRF誘電加温を行った結果、DSMによる肝動脈塞栓群は、加温単独の対照群に比し、1℃の高い温度が得られた(5%水準にて有意)。正常肝では血流の65〜80%を門脈血が占めるが、肝腫瘍は主として肝動脈血によって占められるので、塞栓による加温効果はもっと高いものと思われる。血流の再開通は、塞栓後8〜15分に認められた。 2.水晶温度センサーは1.5mmΦ×20mmの小型で、精度0.01℃である。温度計測の原理は、外部より電磁波を発振し、温度に依存する水晶振動子の固有振動との共振点を見出し、これを超音波として外部に送り、温度情報に変換する(バッテリー非使用)。30cm幅水ファントムにセンサーを埋没させ、水平に移動しながら、外部の発振器及び超音波プローブとの距離による温度測定への影響をみたが、測定値は一定であった。水銀温度計を対照として、加温水の温度を測定した結果、±0.03℃の誤差にすぎなかった。家兎肝にセンサーを埋込み、RF加温時の温度を測定した結果、組織像の変化に一致した温度測定値を得た。家兎肝と腎皮質に4か月間埋め込み、組織温を測定した結果、直腸温の変化に対応した安定な測定値であった。組織像は軽度の線維化をみるのみで、生体には無害と考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)