がん遺伝子を欠くマウス白血病ウィルスによる発がん機構の研究
Project/Area Number |
61015050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石本 秋稔 京大, ウイルス研究所, 助教授 (50073127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 隆造 京都大学, 農学部, 助教授 (60077378)
荻生 俊昭 愛知県がんセンター, 研究所, 室長(主任研究員) (40106183)
瀧本 將人 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (30179585)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 1986: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
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Keywords | マウス白血病ウイルス / LTR / エンハンサー / フレンドウイルス / モロニーウイルス |
Research Abstract |
発癌に関与するウイルス側遺伝子の検索として、マウス白血病ウイルスのLTRが標的細胞決定に大切な役割を持つことをこれまでに明らかにしてきた。今年度はさらにLTR内のenhancerの役割について検討を加え、以下の結果を得た。【i】)75bpからなるMoloney MuLVのenhancerとその下流を含む195bpの塩基配列がMoloneyウイルスのリンパ性白血病発生に強く関与しているが、【ii】)75bpのenhancer領域のみをFriend-MCFウイルスに挿入してもその病原性をFriendウイルス型の赤芽球性白血病から、Moloneyウイルス型のリンパ性白血病に変えることはなかった。【iii】)LTRのenhancer配列とその近傍を、Friend-MCFウイルスとMoloneyウイルス間で交換すると、赤芽球性白血病とリンパ性白血病の両型の白血病を発生させるウイルスになり、癌化の標的細胞決定機構の複雑さを示唆している。 つぎに、モロニー白血病ウイルスLTRの75bpからなるenhancer sequenceの下流に、HTLV-【I】の21bpからなるenhancer sequenceを含む57bpのfragmentを挿入したモロニーウイルスを作った。このウイルスをHTLV-【II】のpx蛋白質の発現しているNIH3T3-px(【II】)の細胞に感染させたところ、対照として作ったPUC由来の67bpからなるfragmentをLTR内に含むウイルスと比べ、その増殖が良いことが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)