定位的脳深部局所加温装置の開発ならびに深部悪性脳腫瘍に対する区別低体温療法の応用
Project/Area Number |
61015065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
西本 詮 岡山大, 医学部, 教授 (50032850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松海 信彦 岡山大学, 医学部附属病院, 医員
田宮 隆 岡山大学, 医学部附属病院, 医員
守山 英二 岡山大学, 医学部附属病院, 医員
古田 知久 岡山大学, 医学部, 助手 (30181457)
松本 健五 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (10190521)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 温熱療法 / 悪性脳腫瘍 / 温度分布 / マイクロウェーブアンテナ |
Research Abstract |
1.目的:我々は深部悪性腫秬に対して、区別低体温療法を応用すべく、定位的に脳深部に刺入が可能なニードル型アプリケーターの開発を行うことを目標にしている。現在組織内照射型の2450MHzマイクロウェーブアンテナを使用しているが、このアプリケーターの問題点として、出力を上げた場合、アンテナ中心部がかなりの高温になるため、近接する脳組織が凝固,壊死,出血をきたすことが上げられる。この過熱を防ぐため、今回アンテナ冷却システムを開発し、その正常体温下における加温効果及び臨床応用への可能性を検討した。2.材料・方法:成熟日本ザル10頭を用いた。アンテナ冷却システムは、外径5mmのシリコンチューブからなりチューブ内を冷水が灌流することによりアンテナを冷却する。全身麻酔,調節呼吸下に開頭術を行い、脳表を露出し、冷却システム内に直径1.5mmの組織内照射型アンテナを入れて脳内に2cm刺入した。2450MHzマイクロウェーブ照射によって加温し、システム内の冷水の流量を変化させて脳内の温度分布を調べ、システムを使用しない場合の温度分布と比較検討した。実験動物は実験1週間後に屠殺し加温脳の組織学的変化を検討した。3結果:冷却システムなしの加温実験では、出力10Wでは脳表下1cmでアンテナ表面は熱電対では測定不能の高温となり、5mm離れた点でも約55℃、1cm離れた点で42℃程度と温度勾配が非常に急峻であった。冷却システムを使った実験ではシステム内の冷水流量を調節することにより、同じ出力でシステム表面〜1cmまで42〜44℃程度に均一に加温できた。屠殺後の組織標本でも冷却システムを用いた方がアンテナ刺入部位の損傷が少なかった。4.結論:今回開発したアンテナ冷却システムは加温範囲を広げる目的に非常に有効であり、刺入部位に与える損傷も少なく臨床応用可能と考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)