細胞癌化に特異的なクロマチン蛋白質(38K)の機能解析
Project/Area Number |
61015085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
中山 建男 宮崎医大, 医学部, 助教授 (60031712)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 癌細胞 / 非ヒストンクロマチン蛋白質 / 高速液体クロマトグラフィー / 温度感受性変異株 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
正常細胞と癌細胞における遺伝子発現の差違を明らかにすることは、細胞の癌化機構を理解する最も有力な手段の一つである。本研究はこの細胞癌化に伴う遺伝子発現の変動を、その調節因子の候補であるクロマチン蛋白質の分離同定および機能解析の側面から明らかにすることを目的として行った。私共はすでに、微量クロマチン蛋白質の系統的な分離精製法を開発しており、この方法により癌細胞に特異的な非ヒストンクロマチン蛋白質の分離精製を試みた。正常細胞として、Fisher rat由来の細胞株(No.7)、癌細胞として、No.7をRouS肉腫ウイルスでtransformした細胞株(S7-1)を用い、クロマチン蛋白質の比較検討を行った。その結果、これらのほとんどは両細胞系に共通に存在したが、何種類かの蛋白質は正常細胞にのみ存在し、癌細胞には存在しなかった。逆に、数種の蛋白質が正常細胞には存在せず、癌細胞にのみ存在することも明らかになった。大量のtumor cellsから癌細胞に特異的に存在するクロマチン蛋白質の一つを、電気泳動的に単一レベルまで精製した。この蛋白質は分子量が約38000であり、38K蛋白質と名付けた。次に、No.7株から分離した、種々の腫瘍ウイルスによってtransformしたlinesで検討した結果、調べた全ての細胞株で、この38K蛋白質が検出された。さらに、温度感受性を示す細胞変異株(B814-2)では、transformed phenotypeを示す低温で、この38K蛋白質が検出されたが、normal phenotypeを示す高温では検出されなかった。以上のように、この38K蛋白質は細胞の癌化と常に挙動を共にしており、この蛋白質の誘導には少なくとも、この細胞株で変異している細胞側因子の機能発現が何らかの形で関与している可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)