開発による海岸災害の被害及び加害素因の変化に関する研究
Project/Area Number |
61020030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
上森 千秋 高知大, 農学部, 教授 (20036685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 佐一 高知大学, 農学部, 教授 (40036710)
豊島 修 東海大学, 海洋学部, 教授 (70130078)
尾崎 晃 北海道工業大学, 工学部, 教授 (50001061)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 漂砂 / 海岸侵食 / 災害ポテンシァル / 開発と危険度 / 砕波 / 防波堤 / 越波 / 消波工 |
Research Abstract |
1 沿岸土地利用進展による被害素因の変化、土佐湾東部の安芸市伊尾木地区と西浜地区の海岸堤の整備に伴う、海岸堤内の一般資産(家屋)の分布及び量の時空間的変化を調べた。一方実際に災害が発生した台風7920時の越波状況を再現し、浸水被害及び確率波浪に対する年平均想定被害額を出し、危険度を評価した。その結果海岸堤より50m以内は危険で、年平均想定被害額的な考えからすると20〜50年に1回の大波浪より、5年に1回程度の波の危険度が大となり、海岸保全施設の計画規模に対し一指針が与えられた。 北海道胆振海岸(約70km)では、昭和45年頃から急に開発が進み、海岸保全施設も整備された。ここは護岸に比較的近いところでも一般資産に対する被害は少なく、むしろ保全施設に対する被害額が大きく海岸整備の方向、あるいは海岸保全施設のあり方等に問題があることが指摘された。 2 海岸構造物築造による加害素因の変化、静岡県駿河海岸において、大井川港等の諸施設の築造によって、周辺海岸に大きな侵食が起った。この施設と汀線の経年変化を詳細に検討し、6つの加害素因について評価した結果(1)海岸線に新たな構造物を造ると、これが両側汀線へ加害素因となる。(2)海岸構造物の位置,規模,築造の順序が加害素因の内容や影響のし方に変化を与える。(3)ある加害素因の存在、変化により、他の加害素因の発生,消滅が起る,等の知見が得られた。 土佐湾でも安芸漁港(昭和42年),吉川漁港(昭和53年)の防波堤の施工により漂砂下流側が侵食され、台風7916,7920時の高波により海岸堤の倒壊被害が発生した。 このような加害素因の変化による災害は、斜入射波によるもので、侵食位置は推定できるので、事前に予想侵食部への手当が必要で、防砂堤やSand by pass工法等が有効である。
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Report
(1 results)
Research Products
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