熊本地震をモデルケースとした都市直下地震の再評価の成果に基づく近代都市震害の予測
Project/Area Number |
61020036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
表 俊一郎 九州産大, 工学部, 教授 (90037995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楢橋 秀衛 九州産業大学, 工学部, 助手 (50122601)
宮崎 雅徳 九州東海大学, 工学部, 助教授 (80070001)
渡辺 一徳 熊本大学, 教育学部, 助教授 (10040049)
横山 勝三 熊本大学, 教育学部, 教授 (40015847)
久保寺 章 京都大学, 理学部, 教授 (70025229)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 熊本地震 / 再評価 / 竜田山断層 / 地盤特性 / 都市直下地震 / 直下地震災害 / 都市災害 / 都市地震災害 |
Research Abstract |
1.熊本地震の再評価 (1)被害分布:明治22年7月28日の熊本地震の被害分布につき当時の調査報告、研究論文、新聞記事、町名及び人口、古地図等膨大な資料を集め詳細な研究を行い詳しい被害分布を明かにした。(2)地質、地形、地盤調査:市全域のボーリング試料重力測定による重力異常等を総合して地下構造を解明した。更に竜田山断層の現地調査、断層面調査により竜田山断層の変位速度の推定を行った。(3)地盤特性:上記資料及び市南東部地域で実施した常時徴動測定試料による地盤図に基づき市全域を1Km×1Kmのメッシュに分けその各々につき地盤の周波数応答特性を計算した。 2.現在の熊本市地震災害予測 (1)入力地震動:近地地震記録を解析し基盤入力地震動を求め、市全域の地盤構造に応じ地域別に地表面の地震動応答スペクトルを推定した。(2)構造物被害:現在の熊本市の木造及び非木造建物、ライフラインシステムの耐震強度を地表面地震動応答スペクトルにより検定して被害の予測を行った。 3.近代都市直下地震災害予測 (1)直下地震災害:1.2.を組み合わせた結果、熊本地震の時の被害分布は大部分のメッシュについて理論的に求められる被害予測値が大きい地域と一致しているのが見られた。しかし竜田山断層に沿う地域は地盤特性から推定すれば被害僅少である筈の地域であるのに被害が見られていることが明瞭に指摘された。従ってこの地域の被害は、竜田山断層の動きと関連があったと推論せざるを得ない。直下地震の被害を論ずるにあたり貴重な知見が得られたこととなる。(2)都市災害との関連:都市地震災害の場合には交通、通信、危険物収納所等の諸条件の組合せで災害の一地域集中度の程度によっては極限された小地域ではあっても大災害が発生、市域広範囲の大災害に発展するこわさは内蔵しているので、これらの問題について問題提起を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)