昭和61年11月15日に始った伊豆大島三原山噴火およびその災害に関する調査研究
Project/Area Number |
61020041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井田 喜明 東京大学, 地震研究所, 教授 (30013535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂 丈予 岡山大学, 理学部, 教授 (60016269)
荒牧 重雄 東京大学, 地震研究所, 教授 (60012895)
行武 毅 東京大学, 地震研究所, 教授 (90012898)
渡辺 秀文 東京大学, 地震研究所, 助教授 (20113649)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | 伊豆大島 / 火力噴火 / 地震 / 地殻変動 / 電気抵抗 / 全磁力 / 溶岩 / 火山灰 |
Research Abstract |
この科学研究費の研究組織は、火山噴火予知連絡会の発議で設けられた伊豆大島総合観測班の母体をなしている。総合観測班には、火山物理(地震,地殻変動,重力,熱),電磁気(地磁気,電気抵抗),噴出物(溶岩,火山灰,ガス,水)と総括の各グループがあり、グループ毎に、分担した課題について、観測・調査・研究を行ってきた。 火山物理グループは、地震計・傾斜計の常設観測点の設営に尽力した。その観測体制を用いて、噴火後の地震活動が、島の中央部から遠ざかっており、全体としては衰退に向かっていることが明らかになった。カルデラ内には、高密度の地震観測網を臨時に設け、山頂付近に多数の微小地震が存在することと、火山性微動の発生源が山頂付近であることを見出した。また、水準・光波測量を実施して、噴火により、カルデラ北西域から元町にかけて沈降したこと、割れ目噴火のならびの方向に縮みが、それと垂直に伸びが生じたことが判明した。重力,熱の調査も行なわれた。 電磁気グループは、電気抵抗や全磁力の観測をテレメータ化する体制を整えた。噴火以前に山頂に局在していた電磁気的な異常が、噴火後周辺に広がったことが分り、また、割れ目火口と平行な帯状の異常分布が見出された。 噴出物グループにより、3回の噴火で噴出した溶岩,火山灰等の分布が調査され、噴出物の総量が見積られた。その化学組成には、山頂噴火と割れ目噴火の間で、明瞭な差があることが判明した。噴火に伴って発生した亀裂が、割れ目火口列に平行に走っていることも見出された。 このような成果をもち寄り、総合的な討論を行うために、2月26、27日に総合観測班の研究会を開催した。その内容は、月刊「地球」に発表する予定である。また、全体の情報交換のために、総合観測班ニュースを月に何号か作成し、関係者に配布している。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)