豪雨災害時における都市部低平地の耐水性の評価と防災情報提供システムに関する研究
Project/Area Number |
61025044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
野口 正人 長崎大, 工学部, 助教授 (10026263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 武弘 長崎大学, 工学部, 助手 (70039692)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 氾濫解析 / 不定流解析 / 数値シミュレーション / 集中豪雨 / 防災情報 / 浸水予測 / 下水道設計 / 画像処理 |
Research Abstract |
豪雨災害時における都市部低平地の耐水性を評価するとともに、その結果を防災・減災のために役立てる情報提供システムを作成した。研究実績の具体的内容は、以下のとおりである。 1.豪雨時における都市部低平地の洪水流を詳細に表現する数値シミュレーション法を開発した。本方法では、堤内地の氾濫流は2次元的に表示されるが、河道流に対しては、河道の縦横断面形状等の資料を有効に利用し、河道内での洪水流ならびに溢水量を正確に表現する目的で1次元解析が行われた。これは、従来の1次元解析法と異なり、平面的な河道線形を考慮することにより、洪水流を準3次元的に扱うものである。本方法の特徴は、(1)計算にあたって、河道・堤内地共存2次元格子を導入したため、格子幅の大きさに関係なく、計算の際に幅の狭い水路が考慮され、本川・支川の合流点付近の浸水域をも精度良くシミュレートできる、(2)計算方式が二相構造になっているため、実用的な諸問題に対応し易い、(3)浸水域での最適な下水管断面の設計にも利用できる、等々であり、もちろん、2次元氾濫解析の利点を併せ持っていることは言うまでもない。 2.上述された計算モデルにより、土地利用状況に対応して、都市居住区域の浸水危険度を評価することができる。この結果を防災に役立て、地域の耐水性を向上させるため、パソコンを利用した情報提供システムが作成された。本方法では、CRT画像として浸水深等の予測結果を市販地形図とともにカラー表示し、防災担当者ならびに一般市民の利用を容易にした。豪雨パターンの違いや土地利用の変遷に応じた予測結果も、カセット・ストリーマを使ったデータの蓄積により、必要に応じて瞬時に結果を参照することができる。今後は、大型計算機に依らず、この種の計算がパソコンで行えるようモデルを簡素化し、本手法の普及に努めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)