Project/Area Number |
61035018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 晃 東大, 工学部, 教授 (80011138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 慎司 東京大学, 工学部, 助手 (90170753)
柴山 知也 東京大学, 工学部, 助教授 (40143391)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1986: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 底泥 / 浮遊 / 波 / 粘土 |
Research Abstract |
波による軟らかい底質粘土の輸送現象のうち、特に粘土層表面から水層への浮遊現象に着目して、実験と理論の両面から以下の研究を行なった。 1.中型二次元造波水路を用いて実験を行なった。底質粘土として含水比200〜800%のナトリウムモンモリロナイトを主成分とするベントナイトを用いた。波作用下で底泥挙動の観察、底面に形成されるripple(泥漣)形状の計測、底泥含水比鉛直分布の時間的変化の計測、水層内浮遊底泥濃度の場所的分布および時間的変化の計測、水粒子速度の計測を行なった。 2.底泥の挙動については以下の知見を得た。水粒子運動による底面摩擦応力の振幅と粘土の粘着力との比が大きくなるにつれて(a)表面粒子の初期移動の開始,(b)リップル(泥漣)の発達,(c)泥層の振動,(d)泥層の破壊,(e)泥層の流体としての波動運動が順に発生する。特に泥層の破壊が生じる場合には現象は定常的とはならず、接水面積が増えるにつれてまた底泥塊が自由に運動するにつれて、底面付近の浮泥濃度が加速度的に増加していくことが観察できた。 3.水層内の浮泥濃度の時間的,場所的な変化は一次元の拡散方程式を用いて解析を行なった。その際、底面の境界条件は底泥挙動の観測結果及び底面付近の濃度計測に基づき以下のように定めた。すなわち底泥が振動して界面付近の含水比が時間とともに上昇する場合については底面基準点濃度を時間に比例して増加する関数で与え、また底泥の破壊が生じ底面付近の濃度が加速度的に増大する場合には時間の2乗に比例して増加する関数で基準点濃度を与えた。 以上に述べたように本研究では、無次元掃流力の値により底泥の挙動が変化することを示し、さらに底泥挙動の違いによって境界条件を適宜与えることにより浮遊泥濃度分布を説明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)