Project/Area Number |
61035032
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黒田 勝彦 京大, 工学部, 助教授 (20026157)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 秀行 京都大学, 工学部, 助手 (50135521)
長尾 義三 日本大学, 理工学部, 教授 (60025773)
|
Project Period (FY) |
1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 港湾再開発 / 港湾環境 / 利害調査 / 代替案選択 |
Research Abstract |
本研究は、大都市に隣接する都市的港湾を対象として、都市的機能と港湾機能の向上及び、陸域と水域を含む沿岸域の一体的高度利用を目指した港湾環境の総合的な再開発手法を確立することを目的として行ったものである。特に、本研究では、危険物取り扱い施設や公害発生施設の移転などによる土地利用の純化、統合と機能分担による港湾施設の効率的活用、公園・住宅・文化施設などの都市的施設の積極的導入による開かれた港づくりなど、港湾環境と都市環境の機能的かつ秩序ある融合をはかり、臨海部の総合的利用を目指した都市的港湾環境の改善計画を取り扱った。主たる成果を以下に示す。1.わが国における95の港湾について再開発の動機を調査し、これを港湾内部に対する動機と港湾背後地または間接的な動機とに分類して整理した。 2.再開発に要請される事項を調査し、更新,現状維持,機能変更,機能廃止,修理,修繕,移転,放置の7つの再開発パターンを抽出した。 3.港湾の再開発には多くの利害グループが関与し、全員の合意する代替案の選定は非常に困難である。そこで、相異なる利害グループをゲームのプレーヤーとみなし、非零和n人ゲームによる代替案選定を開発した。ここでは、各グループが複数の代替案を独自に評価した結果を総合評価マトリックスで表現すると共に、グループが提携を組む場合をも考慮してその声の大きさを特性関数値として反映させるため提携の人数を新たに定義し、「仁」を満たす解をもって選択すべき代替案とする方法を提案している。 4.事例研究を実施し、港湾再開発計画を立案するに際して、[動機]→[計画への要請]→[再開発パターンの同定]→[再開発計画案の作成]→[案の選定]といった一連の計画法を同定し実用できることを確認した。また、「仁」の解を電子計算機で容易に求められるプログラムをも開発した。
|