窒素化合物のイオン交換法による分離除去に関する基礎研究
Project/Area Number |
61035060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
片岡 健 阪府大, 工学部, 教授 (00081357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 弘之 大阪府立大学, 工学部, 助手 (50081360)
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Project Period (FY) |
1983 – 1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 電着塗装 / 排水処理 / イオン交換 / アミン / 水溶性塗料 / 富栄養化 / イオン交換樹脂 / サイクリック操作 |
Research Abstract |
H型強酸性陽イオン交換樹脂を用いて、電着塗装の洗浄廃液〔(ジイソプロパノールアミン+溶剤1,2+低分子塗料1,2,3+【Fe^(2+)】)水溶液〕からのアミンおよび塗料を効率的に分離回収する方法を検討した。前年度までの研究で、1.アミンおよび塗料は、H型樹脂に高選択的に吸着される。2.溶剤は樹脂に吸着されず、また樹脂を劣化させる事もない。3.溶離剤として苛性ソーダを用いると、中和反応により、ほぼ不可逆的にアミンが溶離される。等の事実を明らかにした。本年度は、まず溶離曲線に及ぼす溶離剤濃度,流速および塔長の影響を検討した。その結果、溶離剤である苛性ソーダ濃度は、2mol/【dm^3】程度が適当であり、レイノルズ数0.25,塔長80cmの場合、アミンの回収率および最大濃縮率は、それぞれ80%および51倍となった。次に濃縮率をさらに高めるため、サイクリック操作による電着塗装実排水処理プロセスの検討を行った。1サイクルは、吸着-溶離-再生の3過程から成る。溶離過程では、苛性ソーダが5%破過する以前の溶離液は電着塗装に再利用し、破過から95%に達するまでの液は別に採集し、苛性ソーダの減少分を補って、次のサイクルの溶離剤として再利用する。再生過程では、塩酸を用いて、溶離過程でNa型になった樹脂をH型にする。本法の最大の特徴である溶離過程でのフィードバック操作を行う事により、アミンの濃縮率および回収率は、それぞれ110倍およびほぼ100%と大巾に向上し、経済的に十分成立するプロセスである事が判明した。 充来のアミンの処理法として一般的に採用されている活性汚泥法では、アミンの分離率は低く、また回収再利用する事が出来ない。したがって、本法は、活性汚泥法に代り得るアミンの新しい経済性の高い分離回収法として、きわめて有効と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)