Project/Area Number |
61055003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Fusion Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
及川 洪 東北大, 工学部, 教授 (30005243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 公一 東北大学, 工学部, 助教授 (90108465)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 耐熱鋼 / クリープ曲線 / クリープ破断 / 炉壁材 / クリープ構成式 / 環境強度 / 高温強度 |
Research Abstract |
この研究では長時間クリープ曲線を高精度で推定する方法の確立を目的として、加速段階(3次域)までのクリープ曲線を記述する構成式として本研究者たちによって提案されている式、すなわち、ε=εo+A{1-exp(-αt)}+B{exp(αt)-l}の適用性と各係数の種々な因子に対する依存性について研究した。2種の商用低CrMo鋼及び2種の商用高CrMo鋼(核融合炉候補材料類似組成)の長時間クリープデータ(降伏点以下の応力、融点の40〜50%の温度、百時間〜数万時間の破断寿命)を上記構成式によって解析した。本研究で解析した範囲では、クリープ曲線は上式によって良く表現される。4種の係数の温度及び応力依存性の特徴はつぎのようなものであることが明かになった。すなわち、εoは温度、合金組成、微視組識によらない単純な応力の一次関数である。Aは温度依存性をもたず、また組成あるいは組織の違いの影響もあまり受けない。Bは組成あるいは組織によって大きく変化する。その温度依存性も合金によって著しく異った値をとる。時定数(逆数)αは(CrMo鋼の範囲で)組成にも組織にもほとんど依存しない。その温度依存性は鉄基合金中の自己拡散の温度依存性に等しい。以上の結果から明かなように、上記クリープ構成式は降伏応力以下のクリープ挙動を良く記述し、その係数は単純な温度、応力依存性を有するので、比較的短時間の試験から精度よく長時間クリープ曲線を推定することが可能である。組成や組織の異なるフェライト鋼の挙動あるいは特殊環境下での挙動なども、係数Bに関する情報を得るための比較的少数の試験を行えば、客易に推定できるものと考えられる。なお、本研究で取り上げた材料とは異なり、降伏応力は低いが加工硬化の著しい材料(オーステナイト系ステンレス鋼など)が降伏点附近の応力負荷時に示す挙動については、さらに詳細な検討が必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)