エンザイムイムノセンサーを用いる医薬品の高感度計測
Project/Area Number |
61127002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 康男 東北大, 薬学部, 教授 (00004573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 信 東京理科大学, 薬学部, 講師 (70110666)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | エンザイムイムノセンサー / ドラッグセンサー / メンブレンイムノアッセイ / リポソーム / テオフィリン |
Research Abstract |
薬物の体内動態を知り、安全かつ有効な投与法を実現するためには、体液中の薬物濃度の経時的な計測が必要である。本研究では、薬物として、その治療濃度を厳密にコントロールすることが必要とされているテオフィリンを選び、その高感度計測のためのドラッグセンサーの開発を試みた。このために、先ずテオフィリンに対して特異的な抗体を作成し、次にこの抗体に対して特異的に反応する感作りポソームを作製することを孝案した。このリポソーム中に高濃度の蛍光色素カルセインを封入しておくと、リポソーム中では自己消光のため観察されなかった蛍光がimmunolysisの結果強い蛍光を発するようになる。薬物テオフィリンがこの測定系に存在すると抗体を消費するためにこのlysisが阻害され、その阻害度から薬物濃度を定量することができる。またこの蛍光を高感度で測定するための検出系としてオプティカルファイバーを用いる方法の基礎実験を行った。 まず感作りポソームの作製に用いるリン脂質素材について検討した結果、感度の向上のためには、用いるリン脂質の脂胞酸鎖長の選択が必要であることを明らかにし、dilauroyl phosphatidylcholineが最も適当であることがわかった。つづいて添加するsensitizerの濃度,補体量,反応時のPH,反応時間などそれぞれを変化させてimmunolysisが効率よく起こる条件を求めた。その結果、sensitizer濃度1%,反応PH7.0,反応時間25°1時間が適当であり、使用する抗体,補体にもそれぞれ製品によって至適な濃度のあることが明らかとなった。以上の条件でテオフィリンを定量すると感度は抗体量に依存するがこれを変化させることによって、1×【10^(-6)】M〜1×【10^(-8)】M,1×【10^(-7)】M〜5×【10^(-9)】Mなどの広い範囲の濃度で本薬物の定量が可能であった。従来の測定範囲は4×【10^(-6)】〜4×【10^(-7)】Mであり、本研究により、感度,測定範囲のいずれも大幅に改善された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)