Project/Area Number |
61128001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 徹雄 東大, 理学部, 教授 (80011667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 睦夫 九州大学, 医学部, 教授 (00037342)
小川 智子 大阪大学, 理学部, 講師 (80028208)
中田 篤男 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80029769)
由良 隆 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (20027311)
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Project Period (FY) |
1986 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥10,500,000 (Direct Cost: ¥10,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥10,500,000 (Direct Cost: ¥10,500,000)
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Keywords | 適応応答 / 走性 / リン酸レギュロン / SOS応答 / アルキル化剤 / 熱ショック応答 / DNA修複酵素 |
Research Abstract |
外的刺激に対する応答の遺伝機構解明を目標とし、大腸菌及び近縁細菌を共通の研究材料として、本年度は各分担者の担当する応答現象につき、関与する遺伝子及び遺伝子産物の機能発現に重点を置いて研究を実施した。得られた成果のうち特筆すべきものは次の通りである。 走性反応に関しては、走性発現に関与するche遺伝子群を含む2個のオペロンの転写が、繊維構成蛋白フラジェリンの遺伝子を含むオペロンと共通の、正の調節遺伝子の作用により活性化すると共に、基体及びフックの構築効率に依存していることを明らかにした。 熱ショック応答については、応答に主要な役割を果す【σ^(32)】の欠失変異体を分離・解析し、この蛋白が低温での増殖には必須でないことを証明した。一方【σ^(32)】変異体から数種類のサプレッサー変異体を分離し、それらの株での熱ショック遺伝子群の発現と高温での誘導機構を転写レベルで解析した。 リン酸欠乏応答の主役となるリン酸レギュロン遺伝子群については、それらの転写を促進すると考えられているPhoB蛋白を分離精製し、in vitroでの転写促進を証明した。また、リン酸濃度を感知する機構は、リン酸特異的膜輸送系を構成するものであることも明らかにした。 SOS応答においては、RecA蛋白-単鎖DNA-ATP複合体が、DNA組換えとリプレッサー切断といす異なった二つの反応を触媒するが、SOS機能が構成的になったRecA441,RecA5327蛋白を用いて、活性型複合体の性質を解析し、複合体には機能の異なる二つの活性型の存在することを示した。 アルキル化剤に対する適応応答に関しては、in vitroの再構成系を用いて研究し、メチル化されたDNAからメチル基を受けとったAda蛋白が正の転写調節因子として作用し、それによってそれらの遺伝子でコードされるDNA修複酵素が大量に作られることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)