Project/Area Number |
61128004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小関 治男 京大, 理学部, 教授 (50028106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 泰雄 名古屋大学, 農学部, 助手 (50101168)
佐々木 幸子 京都大学, 農学部, 助手 (00026519)
二井 將光 大阪大学, 産研, 教授 (50012646)
渡辺 昭 名古屋大学, 農学部, 助教授 (70023471)
大山 莞爾 京都大学, 農学部, 助教授 (40135546)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥12,500,000 (Direct Cost: ¥12,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥12,500,000 (Direct Cost: ¥12,500,000)
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Keywords | ゼニゴケ葉緑体DNAの全構造 / オルガネラの蛋白質複合体 / ATPaseサブユニット / RuBisCo酵素の調節 / カルバミル酸合成酵素(CPS) / 肝細胞ミトコンドリア / エンドウマメの実生 |
Research Abstract |
葉緑体やミトコンドリアなどの自己増殖性オルガネラにはそれぞれ独自のDNAゲノムがあり、眞核細胞の中にあって独自の遺伝系を形成しているが、一方また核遺伝子にも多くの構成蛋白質を依存している。本研究班は、このようなオルガネラを中心に、オルガネラに対する遺伝的制御の問題をオルガネラと核との両面から研究し、相互間の調節制御機構を明らかにしようとするものである。まずその基礎として、葉緑体ゲノムの全容を把握するため、ゼニゴケ葉緑体を1種のモデル系としてその全DNA塩基配列(121024bg)を決定した(小関,大山)。そしてDNAデータバンク等を利用した解析から、全体として136個の遺伝子が検出されたが、リボソーム,光化学系,ATpase系,RuBisCo酵素など、多くの蛋白質複合体のいずれについても葉緑体遺伝子のみでは完成しないことが明らかになった(小関,大山)。これら複合体のうち、ATPase系【F_1】や【F_0】の共通のサブユニットが、葉緑体とミトコンドリアの両者で核依存であるが、たとえばγとδサブユニットは両者の間で血清学的に異なることが示され、核はそれぞれのオルガネラ用の遺伝子をもっていることが示唆された(渡辺)。ATPase系は大腸菌などとも基本的に共通であり、変異体を利用した相補性や互換性の研究も進められている(二井)。また葉緑体のRuBisCo酵素については、エンドウの実生を用いた研究から光刺戟による協調的発現がmRNAレベルで調節されており、光照射によって葉緑体DNAの複製が促進されるために、葉緑体のL-サブユニット遺伝子については遺伝子量効果の増加がその一因となっている(佐々木)。一方、動物細胞のミトコンドリアについては、核遺伝子によるカルバミリン酸合成酵素(CPS)を中心に、肝細胞への分化やホルモン刺戟などに伴う遺伝子発現の調節や、ミトコンドリアへの局在化機構などについて興味ある結果が得られている(北川)。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)