Project/Area Number |
61128007
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
杉山 勉 遺伝研, その他, 教授 (40000260)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 寿人 京都大学, 理学部, 助手 (70127083)
堀 雅明 放射線医学総合研究所, 遺伝研究部, 室長
堀田 凱樹 東京大学, 理学部, 教授 (30010036)
岡田 益吉 筑波大学, 生物科学系, 教授 (60015534)
高木 信夫 北海道大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20001852)
|
Project Period (FY) |
1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥12,500,000 (Direct Cost: ¥12,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥12,500,000 (Direct Cost: ¥12,500,000)
|
Keywords | X染色体不活性化 / 胚外部細胞 / メチル化 / 唾腺巨大染色体 / パフ / エクダイソン / δ-クリスタリン / CAT遺伝子 / 水晶体細胞 / エンハンサー領域染色体 |
Research Abstract |
真核細胞生物における遺伝的制御系の応答を確明するためには、染色体の広領域を同時に制御する機構と、個々の遺伝子を単位として制御する発現制御機構の本質を正確に把握し、それぞれの制御様式の持つ意義を理解しなければならない。本研究はその目的のもとに開始されたが、初年度において以下の特記すべき新知を得た。 (1)ほ乳動物雌細胞のX染色体不活化は、成体細胞中では精子、卵子由来のX染色体にランダムに起る。しかしマウス初期胚の胚外部細胞では精子由来X染色体のみが特異的に不活化される。発生過程上不活化の起る時機は、組織により異なり、細胞分化と関連している可能性がある。更に、Hprt遺伝子について調べたところ、不活化に伴うシトシンのメチル化反応は、不活化後もしばらくは起らない。これらの新知見は、不活化機構解明の重要な手掛かりとなる事が期待できる。(高木)。 (2)体外に取出したショウジョウバエ唾腺巨大染色体に変態ホルモンを与え、パフ形成をおこさせることが可能となった。この系を利用した実験により、遅発性エクダイソンパフを誘引する因子が同定され、更に組織特異的パフ形成誘導因子の解折を行う可能性が開けた(岡田)。 (3)ニワトリのδ-クルスタリン遺伝子の各分節をCAT遺伝子に接続し、ニワトリの胚初代培養細胞に導入して遺伝子発現効果を調べた結果、δ-クリスタン遺伝子第三イントロン内に水晶体細胞で特異的に作用するエンハンサー領域があることを見出した。δ-クリスタン遺伝子からこの領域を除去すると遺伝子活性が失なわれ、位置をかえて再導入すると活性の回復が認められた。この領域がδ-クリスタンの発現に必須の制御領域であると考えられる。(近藤)。
|
Report
(1 results)
Research Products
(25 results)