小脳プルキニエ細胞樹状突起・棘突起内細胞骨格の生後発達
Project/Area Number |
61131002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
広川 信隆 東大, 医学部, 教授 (20010085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 玲子 冲中記念成人病研究所, 研究員 (50171674)
久永 真市 東京大学, 医学部解剖学教室, 助手 (20181092)
依藤 宏 東京大学, 医学部解剖学教室, 助手 (00158544)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 細胞骨格 / 神経樹状突起 / 微小管 / 微小管関連蛋白(MAP) / 急速凍結法 / 免疫電子顕微鏡法 |
Research Abstract |
今年度は、成熟した神経細胞細胞骨格の分子構築を明らかにすることを目的として、特に微小管(MT)を主体とする細胞骨格に焦点を当て、プルキン工細胞樹状突起について実験を行った。 1.急速凍結・ディープエッチ法による神経樹状突起細胞骨格の三次元構造樹状突起内には多数のMTが長軸方向に並び、比較的間隔の広いMTの間には複雑に分枝・吻合するクロスブリッジの網目構造が発達していた。 2.樹状突起細胞骨格におけるMT関連蛋白(MAP)1Aの局在とinvitroにおけるMAP1Aの分子形態 ラット胸のMAP1Aに対する単クローン抗体を作成し、免疫電子顕微境法を行った結果、MAP1Aは樹状突起内のMTに沿って認められる線維状の細い構造物に特異的に局在し、その多くはMTとMTを架橋していた。アフィニティ精製されたMAP1Aの単分子形態を低角度回転蒸着法で観察した結果、MAP1Aは約100nmの長く柔軟性に富む線維状の分子であることが明らかとなった。精製されたチュブリンとMAP1Aから再構成されたMTを急速凍結・ディープエッチ法で観察した結果、MT間を架橋する多数のクロスブリッジが確認された。 3.樹状突起細胞骨格におけるMAP2の局在とMAP1Aとの関係 MAP2は、樹状突起のMT間にある線維状の構造物に局在していた。またMAP1AとMAP2は同じMT上に局在しており、各々を特異的に結合するMTは観察されなかった。 以上の結果から、樹状突起の細胞骨格構造を特長づけるMT間の複雑なクロスブリッジの網目構造は、MAP1とMAP2が相互関係をもって共存することによると考察された。現在はMAPsの形態形成における機能を知るため、小脳皮質の生後発達とMAPsの出現、局在について研究を進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)