ヘテロクムレンユニットを含む有機ケイ素試薬を用いる高選択反応の研究
Project/Area Number |
61211027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
佐藤 武雄 都立大, 理学部, 教授 (50087045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 幸三郎 東京都立大学, 理学部, 助手 (90087007)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ヘテロクムレン / 有機ケイ素試薬 / 高選択反応 |
Research Abstract |
本研究の目的はヘテロクムレンユニットを含む有機ケイ素化合物を合成試薬として用いる高選択的反応の開発である。今年度は、ヘテロクムレンとしてアジド基,イソシアナト基,イソチオシアナト基を含むトリメチルシリルアジド(TMSA),トリメチルシリルメチルアジド(TMSMA),トリメチルシリルイソシアナート(TMSC),及びトリメチルシリルイソチオシアナート(TMSTC)についてその反応性を研究し、昨年度の研究を含め以下の様な事実を明らかにした。これらの反応はいずれも適用範囲が広く、また生成物は従来の方法では得がたいヘテロ環化合物やその前駆体で、医薬,農薬等へ応用が十分期待される。 1.TMSAは種々のカルボニル化合物を試薬,条件,及び触媒の量等により、α-シロキシアジド,gem-ジアジド,1,3-ジアジド,テトラゾール誘導体,ニトリル等へ変換できた。 2.TMSMAと芳香族金属化合物あるいは酸塩化物,酸無水物の反応を試みた。前者は中性温和な条件下でアニリン誘導体を、また、後者は条件により、トリアジン,ジアミン誘導体などを与えた。 3.TMSCはシック塩基と[2+2]環化付加し、1,3-ジアゼチジン-2-オン誘導体を与えた。また、この生成物はルイス酸で環開裂し、尿素誘導体を与えた。 4.TMSTCはアルデヒドとの反応によりイソチオシアナト基を導入したエーテルを高収率で与えた。アセタールとの反応では、良好な収率で非対称エーテルを与えた。また、TMSTCはハロゲン化アルキルの置換反応を容易に引き起こし、種々のハロゲン化アルキルをチオシアナートやイソチオシアナートに変換できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)