Project/Area Number |
61212004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田川 精一 東大, 国立大学(その他), 助教授 (80011203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 仁 東京大学, 工学部, 助手 (80133099)
河内 宣之 東京大学, 原子力研究総合センター, 助手 (50161873)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 高分子 / 高密度電子励起 / イオンビーム / ナノ秒イオンパルスラジオリシス / イオン照射 / 発光スペクトル / 阻止能 / LET |
Research Abstract |
主としてバンデグラーフからの300KeVから3.5KeVのエネルギー領域の【H^+】,【HΛ+_2】,【He^+】,【N^+】,【NΛ+_2】などを用いて、高分子材料に対するイオン照射効果の基礎研究を系統的に行なった。特に電子線やγ線のような低密度励起に対して、イオン照射で特徴的な高密度励起について重点的に調べた。具体的な研究結果については項目別に書く。 1.従来、高分子にイオンを照射した時の単位吸収エネルギー当りの反応量が阻止能(LET)によってどのように変化するかというLET効果の研究はかなり行なわれてきているが、イオンビーム・リソグラフィー用の実験データや解釈にかなりのバラツキがあり、その原因を明確にすることが、高分子固体とイオンとの相互作用や照射効果を定量的に検討する上で不可欠であると考え、今回精度が高くかつ再現性のある実験を行なった。この結果、単位吸収エネルギー当りの反応量は同一の阻止能もしくはLETでも異なる値を持つことが分かり、反応性を整理するパラメーターとしてはLETや阻止能は近似的にはよいが正確には励起密度の3次元的な空間分布を使う必要があることが実験的に明確になった。現像的には阻止能のピークより低エネルギー側で最も大きな高密度電子励起効果が測定され、阻止能ピークよりかなり高エネルギー側では阻止能の変化に比較して反応性の変化は非常に小さく、このようなエネルギー領域では2次電子の効果が非常に大きいことが実験的に確かめられた。 2.イオンビームによる高分子のアブレーションやイオンエッチング効果の高密度励起依存性は高分子の分解反応の依存性と大きく異なることが分った。3.以上、高密度励起効果が測定可能な系について、昨年製作した時間分解発光スペクトル測定装置による反応中間体の挙動の直接測定を行ない、反応機構の詳細について調べた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)