Project/Area Number |
61215006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾形 悦郎 東大, 医学部, 教授 (70013761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 育夫 東京大学, 医学部(分), 助手 (80180652)
小島 至 東京大学, 医学部(分), 助手 (60143492)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | カルシウム / ホルモンの作用機序 / 【Ca^(2+)】流入 / 細胞内【Ca^(2+)】濃度 / 成長因子 / GTP結合蛋白 |
Research Abstract |
本年度は【Ca^(2+)】をセカンドメッセンジャーとするホルモンや成長因子の作用機序、特に【Ca^(2+)】シグナル発現の機序に関する研究を行った。その結果、以下の知見が得られた。 1副腎皮質球状層細胞における研究 1)アンギオテンシン【II】(A【II】)はフォスフォリパーゼCを活性化し、Cキナーゼを活性化する。このCキナーゼが逆にフォスフォリパーゼ活性化を抑制するフィードバック機構が作働していない事を示した(Biochem.J 237,253-257,1986)。 2)A【II】による【Ca^(2+)】流入が百日咳毒素の前処置で消失することを示し、この過程にG蛋白が関与している可能性を明らかにした(FEBS Lett 204,347-351,1986)。 3)A【II】に感受性の細胞内プールはA【II】作用が中断されても直ちに充填されることはなく、【Ca^(2+)】は一時機能的に別のプールに畜積された後ゆっくりとA【II】感受性プールに移っていくことを明らかにした(J.Biol.Chem.in press)。 2成長因子の作用機序に関する研究 我々はソマトメジンが【Ca^(2+)】をメッセンジャーとしてその細胞増殖刺激活性を発現しているのではないかという仮説をたて、代表的なソマトメジンの1つであるインスリン様成長因子【II】(IGF-【II】)の作用における【Ca^(2+)】の役割を検討した。その結果、IGF-【II】はGo期のBolb/c3T3細胞においては細胞内【Ca^(2+)】濃度(〔【Ca^(2+)】〕c)に何の影響も与えないが、血小板由来成長因子および上皮成長因子を投与して実際にIGF-【II】のDNA合成刺激作用が発現される状態の細胞において〔【Ca^(2+)】〕cを上昇させることが明らかとなった。このIGF【II】の〔【Ca^(2+)】〕c上昇作用は細胞外液に完全に依存し【Ca^(2+)】流入の促進によることが明らかとなった(Biochem Biophyo.Res Comm 142,275-286,1987)。現在このIGF-【II】の作用発現におけるG蛋白の関与を検討中である。
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