Project/Area Number |
61216008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
菊池 淑子 東邦大, 医学部, 講師 (00138124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 韶彦 三菱化成生命科学研究所, 主任研究員
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 酵母サッカロミセス・セレビシェ / ts変異株 / cdc変異株 / 遺伝子クローニング / GTPase / Aキナーゼのターゲット蛋白 |
Research Abstract |
酵母サッカロミセス・セレビシェのミニ染色体安定保持に関わる温度感受性変異株・ts21株を単離し、その性格ずけを行った。さらに、遺伝子をクローニングし、構造解析することにより、遺伝子産物の機能を知ることを目的とした。多コピープラスミドである2μと動原体を持つミニ染色体はコピー数が1に押えられることを利用して、温度感受性株を単離した。この株は、26℃では生育するが、36℃にすると、大きな芽を出して止まり、DNA合成開始も阻害された。アデニン要求性株が赤いコロニーを形成することを利用して、ミニ染色体の安定保持を色で検定すると、染色体脱落に温度依存性があることが判った。ts性を相捕するDNA断片を、Gene Bankより単離した。このDNAをプローブとして、パルスフィールド電気泳動により分離した17本の染色体のサザンブロッティングを行い、染色体4番由来であることが、判った。さらに遺伝学的解析により、染色体4Rに存在するcdc37遺伝子の近くにマップされた。遺伝子周辺のDNA一次構造をダイデオキシ法により決定した。Zool bpからなるopen reading frameがあり、ノザン法で検出した2.4kb RNAと一致する。分子量約7万5千の蛋白で、3つのドメインから構成されている。ドメインIには、Gln,Asn,Tyrが多く、QGGYQQYNPという配列が5回以上反復している。ドメイン【II】では、酸性と塩基性アミノ酸がクラスターを形成して交互に出現している。ドメイン【III】は、ポリペプチド鎖延長因子EF12との高いホモロジーが存在し、407番目のLysにGTPが結合すると予想される。又、337-341のLys Arg Arg × Thrという配列はCAMP依存性プロティンキナーゼのターゲット配列である。以上本年度は、遺伝学的,分子生物学的手法によって、酵母の増殖に必須な遺伝子を解析した。
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