小脳のプルキンエ細胞に内在するシナプス形成因子の分子生物学的研究
Project/Area Number |
61218009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
御子柴 克彦 阪大, 蛋白質研究所, 教授 (30051840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 栄之 大阪大学, 蛋白質研究所・蛋白質機能制御部門, 助手 (60160694)
池中 一裕 大阪大学, 蛋白質研究所・蛋白質機能制御部門, 助手 (00144527)
新延 道夫 大阪大学, 蛋白質研究所・蛋白質機能制御部門, 助手 (80135748)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 【P_(400)】protein / neuron-specific protein / cerebellum |
Research Abstract |
【P_(400)】は、小脳に特異的な分子量250Kの膜蛋白質であり、プルキンエ細胞に局在している。プルキンエ細胞が欠損しているnervousマウスやpcdマウスにおいては、【P_(400)】は、ほとんど見出されない。プルキンエ細胞は存在するが、その樹状突起形成及び棘突形成が悪く、顆粒細胞,プルキンエ細胞間のシナプスが形成されないスタゲラーマウスにおいても、【P_(400)】が見出されないことが知られている。正常動物の発生過程においては、プルキンエ細胞と顆粒細胞間のシナプス形成期に一致して【P_(400)】の発現量が増大することが知られている。これらの結果より、【P_(400)】はプルキンエ細胞の細胞膜成分として、プルキンエ細胞の形態形成やシナプス形成に重要な役割を果していると考えられている。小脳より、細胞下分画法によってP31画分を調整後、この分画を可溶化し、各種クロマトグラフィーにより【P_(400)】の精製を進めた。セファロースCL-4Bによるゲル濾過で、純度約70%にまで【P_(400)】を精製した。この分画をConAセファロースにかけ、【P_(400)】の約10%が結合型として回収された(ConA結合性【P_(400)】)。ConAに結合しなっかた画分は、TSK DEAE-5PWにより精製した(ConA非結合性【P_(400)】)。ConA結合性【P_(400)】と非結合性【P_(400)】は共に分子量250Kの蛋白質であるが、2次元電気泳動上で異なった位置にスポットを示し、また、V8プロテアーゼによるペプチドマップで、異なるパターンを示した。従って両者は異なる分子種であると考えられる。ConA結合性【P_(400)】について、エンド-β-Ν-アセチルグルコサミニダーゼF消化を行ったところ、ConA結合性は消失したが分子量はほとんど変化せず、ごく小数のアスパラギン結合型糖鎖が結合していることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)