家族性高コレステロール血症におけるLDL受容体の調節機構に関する研究
Project/Area Number |
61219012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北 徹 京大, 医学部, 助手 (60161460)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 家族性高コレステロール血症 / コレステロール / LDL / LDL受容体 / WHHLウサギ |
Research Abstract |
家族性高コレステロール血症(FH)モデル動物WHHLウサギを用いた研究から、肝臓がコレステロール代謝の中心臓器であり、そのLDL受容体の数の減少、欠損が血奬LDLコレステロールの産生過剰、異化低下を惹起することを我々は明らかにしてきた。全国に20万人と推定されているLDL受容体の半減したFHヘテロ接合体の治療がこの原理を逆利用することにより可能と考え以下の研究を行なった。WHHLウサギヘテロ接合体を用い、肝臓のコレステロール需要を高める事により、LDL受容体誘導を試みた。需要増大の方法として(1)コレステロール合成律速酵素であるHMG-CoAレダクターゼ阻害剤(2)胆汁酸吸収阻害剤の使用を行なった。〈結果〉(1)単独投与では、コレステロールの58%の低下が(1)+(2)併用では、81.5%の低下が惹起され、その低下のほとんどがLDLコレステロールであった。また肝細胞のLDL受容体の治性は、(1)単独では、対照の1.3倍、(1)+(2)併用では、1.9倍に誘導されていた。さらにウェスタンブロット法を用いた、LDL受容体の定量で上記事実が確認された。我々は、上記事実が明らかになった後、外来通院中のFHヘテロ接合体患者への臨床応用を試みた。投薬前エレステロール値の平均は、330mg/dlで、(1)単独投与では約15%の低下、さらに(1)(2)併用ではさらに20%の低下が認められた。その低下の大部分は、LDLコレステロールの低下に由来し、HDLコレステロールの低下は認められなかった。現在我国においては、【^(125)I】標識LDLの代謝回転率を直接患者で確認する事は不可能であるが、WHHLウサギヘテロ接合体の実験で明らかなように、ヒトFHヘテロ接合体患者においても、同様の現象が惹起され、LDL-コレステロールの低下がなされたと結論するに至った。今後さらに研究を進めたい。本研究は、モデル動物を利用して、ヒト疾患の治療法を発見し、臨床応用に成功できたという点において極めて成果があったと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)