脳白質変性症における諸種伝達物質作働性ニューロンの機能変化解析と治療確立への応用
Project/Area Number |
61219020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
栗山 欣弥 京府医大, 医学部, 教授 (20079734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣内 雅明 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70181196)
橋本 恒一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00172867)
大熊 誠太郎 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (30152086)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 脳白質変性症 / 神経伝達物質 / ニューロン / GABAニューロン / オリゴデンドログリア / 初代培養細胞 / 機能変化 |
Research Abstract |
1)ニューロンは胎齢15日目のマウスの新皮質より、またオリゴデンドログリアは生後1-3日目のマウス新生児の大脳皮質より、それぞれトリプシン処理により採取し、15%fetal calf serum含有MEM中で3日間培養し、その後15% horse serum MEM中で培養を継続した。尚オリゴデンドログリアを得る場合には、15%fetal calf serum含有MEM中で9-10日間培養したのち、rotary shakingを行なってアストログリアより分離した。2)本研究で用いたニューロン群は、95%以上がGFAP抗体陰性、一方70%以上がGAD抗体陽性を示すGABAニューロンであり、しかもシナプス形成を示すと共に、ベンゾジアゼピン受容体やClチャンネルと機能的共役を示すGABA受容体を有していた。3)一方オリゴデンドログリアの位相差顕微鏡像は従来報告されているものと類似して居り、更にGFAP抗体及びfibronectin抗体陰性で、オリゴデンドログリアのマーカーとされるmyelinbasic protein(MBP)抗体陽性、しかも高いCNP活性を示すものであった。これらの事実より、本研究で得られたニューロン及びオリゴデンドログリア分画は高い純度を有するものと判断した。4)これらのオリゴデンドログリアとニューロンを共に初代培養すると、オリゴデンドログリアの成長が促進されるところから、ニューロンにはオリゴデンドログリアの発生及び成長を促進する因子があると推定し、目下この因子の同定を試みているところである。5)脳白質変性症はオリゴデンドログリアの機能異常に基づくミエリン形成不全性脱髄疾患の1つであり、従ってこの疾患の場合、上述のニューロン由来の成長促進因子の欠落又は機能不全存在の可能性について、今後脳白質変性モデル動物(Jimpyマウスなど)を用いて研究を進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)