光増感反応の高効率化のための反応設計-ラジカルイオンの反応性を支配する因子の解漫
Project/Area Number |
61223019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高椋 節夫 阪大, 産業科学研究所, 教授 (50029849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 昭人 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20184525)
土岐 進 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40029103)
岡本 能樹 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40029864)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ユウロピウム / ヒドロキシアルキル化 / 光レドックス反応 / メタリン酸モノマーアニオン / p-ニトロベンジルホスホン酸 / p-ニトロベンジルアニオン / リン酸モノエステル |
Research Abstract |
(1)金属イオンを用いる光レドックス反応の有機合成反応への利用 アルコール溶液中のEu(【III】)/Eu(【II】)の光レドックス系は種々の有機合成に利用できる興味深い系であることを見い出した。すなわち、この系に不飽和化合物を添加すると、そのヒドロキシアルキル化生成物が高収率で得られた。電子求引性置換基を持つα,β-不飽和化合物では反応が位置選択的に進行し、単一の生成物が純度よく得られた。反応機構を検討した結果、Eu(【III】)の存在下、光によりアルコールが酸化されて生じたヒドロキシアルキルラジカルが不飽和結合に、anti-Markovnikoff型に付加し、生じたラジカル中間体はEu(【II】)により直ちに還元されカルバニオンとなり、Eu(【II】)は酸化される。このためEu(【II】)による水素ラジカルの生成が抑えられ、反応の選択性が増大することが分かった。この反応はマロン酸ジアルキルなどの活性メチレンを有する分子のヒドロキシアルキル化にも用いられることも見い出した。 (2)置換ベンジルホスホン酸のC-P結合の光分解反応とそれを利用するリン酸エステルの合成 P-ニトロベンジルホスホン酸はアルカリ性溶媒中、光を照射すると、高効率でC-P結合が切れ、p-ニトロベンジルアニオンとメタリン酸モノマーアニオンを生じることを見出した。この反応は、光照射によりホスホン酸基からP-ニトロ芳香環への分子内電子移動を経て、中間にラジカルアニオンを生成し、C-P結合の解裂が進むことをレーザー閃光光分解法によって明らかにした。この反応を、DBUあるいはテトラメチルピペリジンなど塩基の存在下、無水アルコール溶液中で行うことによって、容易にリン酸モノエステルの合成が出来ることを見い出した。これは、熱,酸に不安定なアルコールのリン酸モノエステルの合成方法として有効な手段となるものと考えられる。また、このC-P結合解裂に及ぼす反応因子についても明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)