有機ケイ素及び有機典型金属を用いる新電子触媒反応の開発
Project/Area Number |
61225018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鳥居 滋 岡山大, 工学部, 教授 (70032927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 勉 岡山大学, 工学部, 教務員 (50168473)
奥本 寛 岡山大学, 工学部, 助手 (90183251)
田中 秀雄 岡山大学, 工学部, 助教授 (60032950)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | カルボニル化合物のアリル化 / アリル鉛 / 有機鉛錯体 / 鉛ノアルミ-レドックス系 / 電解酸触媒 / アルドール縮合 / 有機ケイ素化合物 / アリルシラン |
Research Abstract |
新しい電子触媒反応を開発するための基礎研究として、「典型金属として有機鉛錯体を用いる反応」及び「有機ケイ素化合物の求核的付加反応」について研究を行った。 1)有機鉛錯体を用いる電子触媒系の開発 臭化プロパギルをpb-【Bu_4】NBr-【Me_3】Sicl-DMF系で反応させ、発生する活性種をカルボニル化合物と作用させると相当する付加体が生成する。本反応では【Bu_4】NBrの添加の効果が顕著で、その添加量は付加体の収率とほぼ1対1に対応しており、このことは活性種として有機鉛アンモニウム錯体が生成することを示唆している。同反応を臭化アリルを用いて行うと、相当するホモアリルアルコール体が生成した。複数のカルボニル基を持つ基質との反応では、アルデヒド>ケトン>エステルの順に反応する。その反応性は、ほぼアリル錫の反応に匹敵するが、若干選択性及び収率の面で優れている。 次にPb(0)を再生循環する電子触媒系を探索した結果、Pb【X_2】/Al系が優れた反応系であることを見出した。このPb(0)循環系は、DMF中2〜5モル%の臭化鉛とアルミ箔を作用させるもので種々のカルボニル化合物のアリル化が効率よく進行しアルミ表面で生成するPb(0)が極めて反応性に富むことを見出した。 2)有機ケイ素反応剤を用いるアセタール体の増炭反応及び官能基変換 電解系で陽極近傍に発生する電解酸が、有機ケイ素化合物を用いる種々の炭素・炭素結合形成反応の酸触媒として極めて効果的に利用できることを見出した。カルボニル及びアセタール体とエノールシリルエーテルとのアルドール反応では【CH_2】【Cl_2】-LiCl【O_4】NCl【O_4】-(Pt電極)系で微量の電気量と通電するだけで進行する。また、シリルエーテルの代わりにアリルシラン、シリルシアニド、シリルハイドライドなどをアセタールに作用させると相当する付加体が効率よく生成した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)