高分子薄膜修飾法によるISFETゲート表面の改質と新しいセンサ開発
Project/Area Number |
61227009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
小山 昇 農工大, 工学部, 助教授 (40134845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坂 武男 東京農工大学, 工学部, 助手 (80152099)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 高分子薄膜修飾 / ISFET / ゲート表面 / センサ |
Research Abstract |
本研究では、分離型FETを用いその計測システムの確立を計るとともに、ゲート部を高分子膜で化学修飾し、その特性評価(各種イオンに対する選択係数,応答速度,妨害イオン種に対する安定性,耐久性,温度係数,生体系での評価)を行った。FETのゲート部の先端は、直径0.2mmのbasal-plane pyrolytic graphite(BPG)であり、そのディスク表面には、電解重合により作製したレドックス活性薄膜が被覆されたり、ニュートラルキャリアー膜(NC)が被覆されたり、あるいはそれらの両者が被覆されている。キャリアー膜は、イオノフォアとしてTDDA(tri-n-dodecylamine),【KT-D】ClPB(Potassium tetrakis(p-chlorophenyl)borate),可塑性としてDOS(dioctyl-sebacate),高分子マトリックスとしてPVCを含むTHF溶液から作製された。測定は、ソースフロアー方式回路を用いて、一定のドレイン電流(100μA)および一定のドレイン・ソース電圧(4.0V)の条件下で行った。電解重合膜としてポリ(1-ピレナミン)(PPA)膜を用い、PPA,NCおよびPPA/NC膜被覆電極のPHに対する超電力(EMF)応答は、PPAやNC被覆電極では安全な一定電圧を得るのに長時間要するが(数十分〜数時間),PPA/NC被覆電極では数分以内であった。PPA/NC被覆電極の場合、その応答はpH=3〜10.5の範囲で直線性を示し、この時の勾配は-58.6mV/pHであった。妨害イオン種の影響を調べた結果、【Na^+】,【K^+】および【Ca^(2+)】イオンに対する選択係数の値(-log【KH^+】,【M^(2+)】)は、10.3〜11.0であり、市販のガラス電極のそれに匹敵するものであった。また、1気圧の【O_2】と【N_2】を交互に試料溶液に吹きこみ平衡電位に対する溶存酸素の影響を調べたが、その影響はほとんどみられなかった。また試料溶液中に酸およびアルカリを滴下し、【H^+】濃度変化に対するEMFの応答速度を調べると、2秒以内であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)