時分割測光によるエネルギー変換分子機械の設計・機能原理の解読
Project/Area Number |
61230024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
木下 一彦 理研, その他, 研究員 (30124366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 明 理化学研究所, 生物物理研究室, 主任研究員 (60011483)
神山 勉 理化学研究所, 生物物理研究室, 研究員 (30170210)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | パルスレーザー蛍光顕微鏡 / 燐光偏光解消 / 三重項プローブ / アクチン / ミオシン / バクテリオロドプシン / 光プロトンポンプ |
Research Abstract |
1.時分割測光システムと顕微鏡の結合 倒立蛍光顕微鏡の励起光源にフラッシュランプ励起型のパルス色素レーザーを用い、パルスレーザー蛍光顕微鏡なるものを試作した。現在、0.3マイクロ秒の時間分解能(露光時間)で蛍光像をディジタル化して記憶させることができる。すでに細胞膜電位の立ち上がりを画像としてとらえることに成功し、また偏光蛍光像の解析が行なえることも確かめた。偏光測定の場合、回転ステージの使用により試料の向きを選べる。画像測定の場合、検出には高感度テレビカメラを用いるが、カメラのかわりに偏光子と光電子増倍管をとりつけ、高精度高時間分解能の偏光測定を行なうことも可能である。上記パルスレーザーを光源に用い、顕微鏡下の燐光偏光解消測定に予備的ではあるが成功した。 2.アクチン線維の動的構造の解析 アクチン線維を三重項プローブニオシンで標識し偏光解消測定を行なうとアクチン線維のねじれ異動がとらえられることはすでに報告した。ここでは制御蛋白質(トロポミオシン・トロポニン)やミオシンとの相互作用について検討した結果、制御蛋白質の結合によりアクチン線維は数倍ねじれにくくなりかつねじれの単位が1μm程度に増大すること、制御されたアクチン線維にミオシンが結合してもねじれやすさは余り変化しないことが示された。 3.バクテリオロドプシンの光プロトンポンプ機構の解析 高度好塩菌のエンベロープベンクルを用いて、大きなpH勾配下でバクテリオロドプシンのポンプ機構を解析できるようになった。内側のpHが10以上ではポンプが働かないこと、外側のpHは4.5〜9.4の範囲で余り影響しないこと、内側のpHが高くなるとM中間体の寿命が長くなること、などがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)