Project/Area Number |
61231018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
遠山 正弥 阪大, 医学部, 助教授 (40028593)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ニューロテンシン / 結合部位 / 個体発生 / ラット / 人 / 免疫組織化学 / オートラジオグラフィー |
Research Abstract |
我々は以前ニューロテンシン(NT)様構造の脳内での個体発生を検討する過程において帯状回や背側海馬支脚には周生期にのみ非常に強いNT様構造が出現し、脳の他の部位と異なり、これらの陽性構造は成長と共に激減し成熟動物では殆んど検出できないことを見い出した。我々は本研究においてこの様に周生期にのみ出現するこの領域のNT様構造の意義を明らかにする目的でラット大脳皮質におけるNT結合部位の個体発生について検討を加えた。オートラジオグラフィーによる検討:生直後のラット梨状葉を除く大脳皮質にはNT結合部位が高密度に存在する。生後3-5日でこれらは更に著しく増加する。Retrosplenial皮質や視覚領で最も高密度である。生後6日以降この領域のNT結合部位は激減する。一方生直後のラット梨状葉,間脳,腹側被蓋野及び黒質ではNT結合部位は極めて疎であるが生後12日以降これらの領域のNT結合部位は急増し、その増加は生後40-60日まで続く。生化学的検討:まず生直後ラット脳スライスを用いて生直後脳におけるNT結合が飽和で特異的であることを確認した。Scathard分析によりNT結合部位の飽和と特異性を確認した。次にNT binding assay実験を大脳皮質尾側部と間脳で行った。各発育段階における大脳皮質のNT結合部位のSoathard分析はすべてkd=2.15+0.84nMでありBmaxは生直後で725fmol/mg protein,生後5日で約5倍、その後激減した。一方間脳を含む脳幹ではkdは全発育段階を通じ2.32+0.23nMであり、Bmaxは生後0日で85.7fmol/mg proteinでその後生後15日にplateauに達した。以上の検索によりNTリセプターと推定されるNT結合部位もNT量の変動と連動し成長とともに激減する。それ故この部位においてはNT細胞が成長と共に死滅するのか或は単にNTの産生を止めているのかは不明であるが、海馬支脚や帯状回の発達に関与している可能性も指適される。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)