マクロファージによる化学修飾リポ蛋白の認識とコレステロール蓄積機構との相関
Project/Area Number |
61232018
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
堀内 正公 熊本大, 医学部, 講師 (10117377)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 孝男 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (70185271)
高橋 潔 熊本大学, 医学部, 教授 (70045631)
|
Project Period (FY) |
1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | リポ蛋白 / アセチルLDL / スカベンジャーレセプター / マクロファージ / 泡沫細胞 / 動脈硬化 / レセプター介在エンドサイトーシス |
Research Abstract |
アセチル化など種々の化学修飾を施したリポ蛋白がマクロファージから活発な取り込みを受ける現象(スカベンジャー機能)は動脈硬化アテローム病変形成の機構解明の糸口として近年注目されている。本研究では、このスカベンジャー現象の特異性を担う細胞膜レャプターを中心に、リガンドと細胞膜レセプターとの初期結合反応からエンドサイトーシスを経て細胞内コレステロール蓄積に至る過程を生化学、形態学両面から解析し以下の結果を得た。1.アセチルLDLレセプターのリガンド特異性:アセチルLDLレセプターがマレイル化アルブミンもリガンドとして認識すること、又、導入されたマレイル基は酸性条件下で離脱し、リジン残基が再生する事実に着目し、牛血清アルブミン及びブロムシアン分解により得られるアルブミンペプチドのマレイル化によるリガンド活性の発現、並びに発現活性の脱マレイル化による影響について検討した。結果は、化学修飾による単なる負電荷の増加ではなく、修飾によって蛋白分子に惹起される局所的なドメインがレセプター認識にとり重要であることを示唆する。2.アセチルLDLによる泡沫細胞形成過程:放射ヨード標識アセチルLDLをラット腹腔マクロファージと保温すると、細胞膜へ結合し、細胞内ヘエンドサイトーシスされ、数分後にはライソゾームに達し、リガンドは蛋白分解を受ける。家兎で調整したアポ蛋白に対する抗体を用いた免疫電顕による観察では、アセチルLDLは細胞膜の被覆小堝に特異的に結合し、被覆小胞を介してライソゾームへ運搬されることから、アセチルLDLのマクロファージによる取り込み過程には、レセプター介在エンドサイトーシス機構によって取り込まれる他の多くのリガンドと同様、被覆小堝-被覆小胞系が深く関与していると考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)