木材および木質材料の加工ならびに材料試験へのアコースティック・エミッションの応用
Project/Area Number |
61308007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林産学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野口 昌巳 京大, 農学部, 教授 (00026501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 尚 名古屋大学, 農学部, 教授 (80023373)
喜多山 繁 東京農工大学, 農学部, 助教授 (10026502)
増田 稔 京都大学, 農学部, 助教授 (40027165)
奥村 正悟 京都大学, 農学部, 助教授 (40109046)
鈴木 正治 東京農工大学, 農学部, 教授 (90126293)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | アコースティック・エミッション / AE / 乾燥割れ / 破壊じん性 / 初期腐朽 / 重量減少率 / ストレス・グレーディング / 工具摩耗 |
Research Abstract |
国の内外の広範な文献調査と小規模な実験の結果、次の現状が確認された。アコースティック・エミッション(AE)の監視により木材の木口円板の乾燥割れを予知できるようになったので、AE情報を取り入れる自動制限システムを用いて、大きな損傷を惹き起こさないような木材乾燥装置の開発の見通しができた。木口円板の割れは収縮異方性に基づく応力によるという考えが一般に容れられているが、円板の乾燥過程におけるAEの発生には横断面の収縮異方性に基づく応力は殆ど関係していない。木材切削の場合先割れ発生時にはAE計数率が最大値を示し、折れ発生時にはAE振幅が最大となるなど、破壊形態の相違がAEに明確に反映され、更に切削の進行に伴う工具摩耗の状態をAE信号の平均振幅によりモニタリングできる。木材の有効利用のためには腐朽をその初期段階で発見する必要があるが、今までは重量減少率10%以上にならないと発見が因難であった。ベイツガを褐色腐朽菌オオウズラタケにより腐朽させた場合、AEによれば重量減少率1%未満の超初期腐朽段階でも識別の可能性が示されているが、試験方法には検討の余地がある。木材の接着層およびパーティクルボードの破壊過程の解析へAEが用いられる見通しが得られた。 上述の調査から、我が国においてさえ研究者は思い思いの測定法を用いていることが明らかにされた。異なる研究者の測定結果を比較、さらには利用できるようなAE計測法の確立は緊急の課題である。そのためにはAE波を感知するAE変換子の特性およびその取り付け法、測定系のノイズレベルとしきい値との量的関係、リングダウン計数と包絡線検波の使い分けなどについて研究者間で合意が得られるような基準を検討し始める必要がある。これの実現に向けて、当研究組織を更に充実させて研究を発展させる計画を立案した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)