Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1986: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
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Research Abstract |
摩擦面内の温度を知ることは非常に難しく,動的熱電対法,接触温度計等による平均温度の測定なでが試みられているが,精密な測定は行なうことができないのが現状である. 特に弾性流体潤滑下における接触面内温度及び油膜内温度を測定することは,接触部の面積がかなり小さいこともあり非常に難しい. ところで,弾性流体潤滑,境界(混合)潤滑においては潤滑流体のレオロジー特性が油膜厚さや摩擦力やトラクション力に大きな影響を及ぼすが,このレオロジー特性は温度により大きく変化することが知られており,摩擦面温度,接触領域内油膜温度を正確に把握することが望まれている. 本研究は,弾性流体潤滑下における摩擦面及び油膜の温度を測定することを目的としたものである. 測定には,摩擦面の材質として片側にサファイアを,相手側に軸受鋼を用い,摩擦面から発せられサファイアを透過とた赤外線を利用することにより,温度測定を非接触で行なう方法を採用した. 摩擦試験機は新たに自作し,温度測定装置にはAGEMA社製サーモビジョン782型及びデータ解析システムを用いた. 本年度内に行なった内容は以下の通りである. 1.接写リングを用いることにより倍率を通常の120倍に上げることができたが,感度が変化するために新たな較正曲線を作成した. 2.接写リング内部表面からの赤外線が測定に影響を与えることがわかり,その補正法を確立させた. 3.ナフテン系鉱油を用い,すべり速度,荷重,油温を変化させて測定を行なった. 4.温度上昇の絶対値は油の放射率に大きく依存し,温度上昇の絶対値把握は非常に難しい.
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