Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
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Research Abstract |
1.RFQライナックを用いる加速器質量分析法の研究;今年度の実験では新たに製作したRFイオン源により,H^+,H_2^+,D^+等のRFQライナック(東大原子核研究所,TALL)での加速実験(薄膜による分子イオンの解離及び検出器での散乱イオンの程度の調査)を行ってトリチウム(T)測定のための技術的諸条件を検討し, 自然レベルのトリチウムを検出できる見通しを得た. このための方法として有望なやり方は(1)HT^+又はHD22^T+D1イオンとして加速しD_2^+又はHD_2^+をガイドイオンとしてモニターする. (2)分析電磁石の上流に分子イオン分解のための膜厚100μg/cm^2程度の炭素膜を置く (3)検出器はSSD又は電離箱を用いエネルギースペクトルをとりこの加速器で加速されるTのエネルギー2.4MeVのピークを検出する. この方法によりT/H比10^<-18>以下の検出が可能と判断された. なお今回の実験では加速器のパワーアンプの出力不足のためトリチウムの加速実験はできなかった. 2.東大タンデムバンデグラーフ加速器を用いる加速器質量分析法の研究;^<14>C測定法及び昨年度新たに成功した^<26>Al測定法について試料調製法の改善を行い, 特に炭酸ガス試料からの^<14>C試料の汚染炭素の割合を0.5%以下まで改善できた. これは^<14>C年代として4.5万年に相当し, 固体試料での限度5.5万年に及ばないものの以前の3.5万年に比べ改善された. また測定系の改善により測定スピードが向上した. 今年度新たに^<36>Clの測定を試みたが^<36>Cl/Cl<10^<-9>では測定できなかった. 検出に飛行時間法を採用することの必要性が示唆された. なお^<129>I測定のためには分析電磁石など大巾な性能向上が不可欠と判断された. 応用として昨年度に引続き^<10>Be,^<14>C,^<26>Alについて各々核反応断面積の測定,考古・地学試料の研究,宇宙物質中の宇宙線生成核種の研究等を行い新しい知見を得た.
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